テクノロジーの進歩によりトレーニングの方法が変わってきていることは明確です。進化を続ける学習管理システム(LMS)の新たな魅力は、受講者のニーズに合った学習を提供し、その進捗を正しく把握する機能です。いくつかの学習管理システムでは職務の遂行において重要なコンピテンシーを管理する機能も提供しています。コンピテンシーとは、Brandon Hall Group(外部リンク)によって定義されているように、職務遂行能力の高い人材に共通する行動特性のことです。コンピテンシーを基準に学習を仕組み化することは、組織にとって非常に効果的であり、企業と従業員の双方にとって有益であることが証明されています。コンピテンシーに焦点を当てることで、個々の学習成果に基づき、目標に向かって効率的なトレーニングを行うことできます。そして、これは組織全体の目標にも繋がっています。

コンピテンシーに関して透明性の高い組織環境を整備することは、戦略的に組織目標を達成するための人材採用や育成、キャリア管理、業務の役割定義などに役立ちます。
コンピテンシー管理を導入する利点を詳しく見てみましょう。

必要な能力を見つける

コンピテンシー管理は、業務に必要な人材を見つけるのに役立ちます。例えば採用プロセスにコンピテンシー基準の試験を取り入れることで、企業が求めるスキルに満たない候補者を予め除外し、採用プロセスを迅速にします。

また、特定の職務に対して「必要とするもの」と「期待するもの」を明確にすることで、企業と採用候補者の双方が、自社の仕事に適しているかどうかを簡単に判断することができます。これは、仕事がグローバルであり、従業員が地域やオフィスを横断して広がっているビジネス環境においてはますます重要になってきています。採用候補者が適性に合った職務に就くために、必要なことを明確に伝えるためにも役立ちます。

従業員(特に新入社員や、慣れない業務や新しい役職に就いた人)の視点で見ると、コンピテンシーを使ったトレーニングは、業務を遂行するためにどのようなスキルが必要かを明確に知ることができます。

たとえば、パイロットになるためのトレーニングを行う場合、コックピットに入る前に身につけなければならないスキルがあります。これらのスキルをコンピテンシーに設定することで、自分がそのプロセスのどの段階にいるのか、どのトレーニングが残っているのかを簡単に知ることできます。これは、トレーニングの計画から完了までのプロセスを明確にするのに役立ちます。

モチベーションを上げる

コンピテンシーを利用して学習状況が把握できたら、次は、従業員のモチベーションを向上するためにバッジや認定証などを付与して、学習効果を評価することが重要です。ゴールに向かって達成すべき要件を1つ1つクリアしていることを評価することは、従業員の満足度を向上させます。 そのため、従業員はバッジや認定証を得るためにさらに頑張ることでしょう。

人材を見つける

管理者の視点からは、従業員の持つ才能を把握するだけでなく、その才能をより発展させていくことが重要です。コンピテンシーを基準にしたトレーニングを提供することで、組織内での学習基準を設定することが可能になります。これをパーソナライズされたダッシュボードやレポートと組み合わせれば、改善事項を簡単に特定できます。 学習履歴やレポートはLMS上で容易に確認でき、必要な情報をすぐに抽出することができます。 特定のスキルが必要なとき、新しい人を雇う代わりにLMS上のコンピテンシー情報を確認することで、必要な人材を見つけ出すことができます。管理者にとっては時間と費用の節約となり、従業員にとっては評価と信頼を得ていることを実感できるでしょう。

戦略とコンピテンシーの整合

コンピテンシー管理で分かるのは現状の状態だけではありません。戦略的な観点から見れば、難しい業務をこなしつつ将来的な目標をしっかり達成するためには、組織にとって必要なスキルを定義し開発していくことが重要です。コンピテンシーは、設定した目標とKPI(重要業績評価指標)が満たされているかどうか、また、企業の短期的および長期的な目標が達成されそうなのかを確認するのに役立ちます。組織が来年や5年後、さらにその先も成功し続けたいと願っているなら、経営陣によって決定された戦略目標と必要なコンピテンシーを整合させることが重要です。

コンピテンシーの定義に多くの時間を割くことは、一見無駄なことのように思えるかもしれません。 しかしながら、Brandon Hallの調査によると、コンピテンシーの戦略的な開発は大いなる成果をもたらします。コンピテンシー管理との統合機能を提供するLMSを使用すれば、従業員のトレーニング成果を確実なものにし、すでに受講者が持っている能力をさらに伸ばしていくことが可能です。