インターネットの登場以降、驚くべきスピードで情報を作成し検索することができるようになりました。しかし、大量の情報へのアクセスは人間の認知力に悪影響を及ぼしており、特に一つの情報に対する注意力が大幅に低下してきています。実際、2000年以降、人間の情報に対する注意力は平均12秒から約8.25秒に短縮され、一般的な金魚の注意力(平均約9秒)よりも低くなっていると言われています。

情報の大幅な増加は、私たちの注意力だけでなく、記憶にも影響を及ぼしています。情報過多により、人は忘れっぽくなり、ますます注意散漫になっているとのレポートもあります。専門家によると、人々は1時間に最大30回メールのチェックを行い、1週間に約1500回電話をしています。私たちの気持ちがいっぱいいっぱいになり、記憶力が低下してしまうのも不思議ではありません。

これらの変化に適応するために、ビジネス上で何かしら情報提示を行う場合も、注意力が散漫になっている人の心に響かせなければいけないことに留意が必要です。しかし、多くの従業員は、理解しなければいけない情報量が多すぎ圧倒されていると感じています。その結果、情報に対して、そして仕事に対して無関心で無力になってきています。この情報に対する認知力の低下が、従業員のモチベーションを高めたり、学習効果を持続させるための大きな障壁になっています。

認知力低下が及ぼす学習効率への影響

認知力低下の要因は、情報量が「多すぎる」と感じることにあります。膨大な情報に触れすぎることで、人間の心は過負荷状態となり、ストレスや不安、自信のなさを感じてしまいます。

最近の従業員は、過去の学習経験を吸収しながら色々な場面で十分以上の情報を吸収していくことが求められています。さらに、会社や部門で日々導入される新しい戦略やテクノロジーもあります。受信するメールの数やウェブサイトを閲覧する際のポップアップや広告バナーなど会社以外でも世の中には膨大な情報が溢れています。

もちろんこれは、誰かに責任があるわけではありません。ただ、分かりづらい文脈だったり具体性のない学習教材が、従業員の心に届かないことは間違いありません。情報過多により、人間の考え方や学習方法が変わってきているのは事実です。指導者の立場としては、学習教材を従業員に提供する方法を変えていかなければいけなくなってきています。その答えのひとつがマイクロラーニングです。

現代の従業員のためのマイクロラーニング

学習を困難にさせている要因のひとつが、学習しなければいけない情報量に対する時間の不足です。従来の学習方式は何十年もの間に積み上げられた標準形として、学習者が全体像を把握できるように大量の情報を提供することに焦点があたっていました。対してマイクロラーニングはインフォグラフィックや動画、短いクイズなどのインタラクティブな短い教材が提供されます。そのため、学習者としては教材の内容を消化しやすくなり、実際に学習効率が17%効率的になると言われています。

従業員に長い文章やセンテンスを覚えさせる代わりに、最も重要な事実と数字を強調するためにマイクロラーニングでよく活用される、インフォグラフィックスを使うと、教材の開発スピードが3倍になり、従業員のエンゲージメントが50%向上するという報告もあります。

企業内学習にマイクロラーニングを活用することで、少ない時間でも大きな学習効果を上げることができるようになってきています。マイクロラーニングでは情報に溢れる学習者に無理なく学習教材を提供し、学習者、すなわち従業員側も、ストレスを感じることなく機敏に柔軟に新しい情報を吸収することができるようになります。

マイクロラーニングとLMS

LMS365のような学習管理システム(LMS)を使用すると、人材開発部門は組織にとって最適な方法で、従業員トレーニングを行うことができるようになります。インタラクティブなドキュメントやコミュニケーションツールを活用しながら、LMSがマイクロラーニングの推進を後押しします。従業員はLMSのシステム内でより良い学習教材に触れることができ、多くのさまざま経験を楽しみながら吸収することが可能です。

マイクロラーニングを活用したLMS学習を成功させる3つの要素は以下のとおりです。

  • 社外での学習:LMSを活用することで、通勤中や散歩中などの直接業務時間外でも、従業員のペースに合わせて学習が進められるようになります。従業員はLMSと統合されたモバイルアプリを使うことで自分に最適な時間と場所で学習教材にアクセスすることができます。
  • コミュニケーションツール:LMSにコミュニケーションツールを組み込むことで、従業員はチームのメンバーと協力しながら学習を進めることができます。例えばLMS365はMicrosoft Teamsと融合していますが、このような環境下では、同じチームに属しているメンバー間で互いにコミュニケーションをとりながら、モチベーション高く学習を継続していくことができるようになります。
  • 魅力的な学習コンテンツ:管理職以上の59%が、ただテキストを読むだけよりも動画の方が好ましいと報告している事実があります。LMSとマイクロラーニングの融合によりレスポンシブデザインを使用した魅力的な動画コンテンツを簡単に作成することができます。効果的な動画は2~5分であることが示されています。

人間の注意力は低下してきていると言われていますが、重要な情報の必要性は低下するわけではありません。従って流れの速い世の中に対抗して、柔軟性、アクセシビリティ、シンプルさを求めている現在の学習者に対応することをおすすめします。

マイクロラーニングを進めるためには、LMS365のようなそれに準じたLMSを採用し、モバイルアプリなども活用していくことが推奨されます。このようなマイクロラーニングに有益なツールを採用することで、人材開発部門は多様なライフスタイルや学習スタイルを持つ従業員を広くサポートすることができます。