eラーニングシステムを用いて学習を提供するだけでなく、テスト機能を用いて受講者の習熟度を測りたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
本記事ではeラーニングシステムの機能の1つであるテスト機能について、実施事例を交えてご紹介しています。
メリットやテスト作成時のポイントを解説するので、テスト作成時の参考になりましたら幸いです。
テストを実施する苦労とは?
教材を用いて受講者に学習をさせた後は、テストを実施して知識の習得度合いを確かめることが一般的です。
その際、講師や教員は教材の進捗度合いや理解度を推測して、テストを実施する必要があります。
本章ではテスト実施時の苦労点である、下記のポイントについて解説しています。
- テスト作成時の苦労
- テスト採点時の苦労
テスト作成時の苦労
まず1つ目がテスト作成時の苦労です。
テストの目的は知識の習得度合いを確認することなので、これまでに提示した学習内容に基づいて問題を作成します。その際、以下のような点をよく考えなければいけません。
- どのように質問するか
- 問題数
- 出題形式
- 図や表などを併記(資料集め)
- どのような解答を想定するか
- 選択式では、正答のほかに誤答も考える
- 受講者全体の想定正答率
- 解説に示す文章
全体の難易度を上げすぎず、反対に簡単にしすぎず、上手に解答を引き出す問題を1つ1つ作成する必要がある為、テストの作成は解答者側が想定しているよりも、苦労が多い作業と言えるでしょう。
テスト採点時の苦労
2つ目は、テストの採点における苦労があります。
- 解答者の数が多ければ多いほど採点の時間がかかる
- 記述式解答の採点基準を明確にする必要がある
- 点数を計算する手間がかかる
採点作業では解答者の数だけ作業が発生する為、とても時間がかかります。例えば、一人分の採点に3分、解答者が50人いる場合、合計で150分(2時間30分)もかかります。また、選択式だけでなく記述式の解答も含む場合、さらに時間がかかってしまいます。
記述式回答の場合、正誤だけでなく部分的に正しい箇所等も採点する必要がある為、解答者ごとに基準が曖昧とならないように、明確な採点基準を設ける必要があります。
また上記で採点したテストの合計点を計算する手間もあり、一度テストを実施するだけでもかなりの苦労があることがわかります。
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eラーニングシステムがテストの苦労を解決してくれる?
テストを実施することの大変さや苦労をご紹介しましたが、eラーニングシステムを活用することで、負担を軽減することが可能です。
本章ではまず、eラーニングやeラーニングシステムの特徴について解説します。
- eラーニングとは?
- eラーニングシステム(LMS)とは?
eラーニングとは?
eラーニングとは、パソコンやタブレット、スマートフォンなどを使い、オンラインで学習する形態のことを言います。
インターネット環境が整っていれば場所や時間を選ばずいつでもどこでも学習できるため、受講者のペースで学習を進められるというメリットがあります。
しかしeラーニングの学習教材のみではでは、受講者側は一方向的に配布された教材でしか学習できない・管理者側は教材コンテンツの内容が古くなっても修正や更新がしづらいなどのデメリットが存在します。
そのためeラーニングをより効率良く活用するためにはeラーニングシステムの導入が重要となります。
eラーニングシステム(LMS)とは?
eラーニングシステム(LMS)とはeラーニングをより効果的・効率的に実施するための学習管理システムのことです。Learning Management Systemとも呼ばれ、昨今のeラーニングには必要不可欠のシステムとなっています。
eラーニングシステムには受講者管理と教材管理の機能を中心に様々な機能が搭載されており、最新のシステムにはライブ配信機能や掲示板機能など、より学習しやすい環境を提供するための機能が備わっています。
参考記事:LMSの主な機能一覧【選び方のポイントや導入時の注意点も解説】
テスト機能も多くのeラーニングシステムに搭載されており、この機能を活用することでeラーニングの受講者に対して簡単にテストを実施したり、解答を収集したりすることが可能になります。
eラーニングシステムのテスト機能とは?
テストの実施と管理がしやすくなるeラーニングシステムですが、具体的にはどのようなテスト機能があるのでしょうか。
主な機能としては次のようなものがあります。
- テストの作成
- テストの詳細設定
- テスト結果の管理・分析
eラーニングシステムのテスト機能は販売会社が提供するシステムにより異なりますが、基本的には備わっている機能ですので、それぞれの項目について詳しく確認してみましょう。
テストの作成
eラーニングシステムを用いて作成するテストでは、通常紙で行うテストと同様に、様々な問題形式で出題することが可能です。
代表的な例としては下記があります。
- 択一問題
- 複数選択問題
- 並び替え問題
- ○×問題
- 組み合わせ問題
- 記述問題
- 穴埋め問題
- レポート付き問題
これらの問題をeラーニングシステムを用いて作成することができるため、Wordソフト等を使って手打ちで作成するよりも大きく負担を軽減することが可能です。
普段からオフィスソフトを利用してテストを作成している場合、WordやExcelに対応しているeラーニングシステムを導入すれば、慣れたツールでテスト作成ができるためより効率的に問題の作成ができます。
また、解答時間の制限、テストに取り組める回数の制限なども設定できる場合があるため、受講者に合わせてテストの仕様を変更することが可能です。
テストの詳細設定
eラーニングシステムのテスト機能は作成するだけでなく、次のような詳細設定を行うこともできます。
- 合格点の設定
- 受験期間の設定
- 公開期間
- 公開する受講者グループの設定
- 合否判定の公開設定
- 点数の公開設定
Learn365(旧LMS365)のテスト機能では、様々な詳細設定を行うことができ、例えば、作成したいくつかの設問の塊をパッケージにした「設問アーカイブ」から、ランダムに抽出して出題することができるなど、バリエーションを持たせたテストを実施することが可能です。
Learn365(旧LMS365)のテスト機能(クイズ機能)についてはこちらのページで詳しく紹介しておりますので、合わせてご覧ください。
テスト結果の管理・分析
テスト結果の管理や分析も簡単にできるのがeラーニングシステムの強みです。
テスト結果をオンライン上で自動集計でき、受講者の平均点や成績をすぐに把握することができます。グループ・属性別の平均点も抽出・比較できる場合も。
テストの採点や成績集計は講師や教師にとって大きな負担になりますが、eラーニングシステムを利用すれば、その負担を大幅に減らすことができます。
また負担を減らすだけでなく、以前のテスト結果との比較や個別のテスト内容の分析も容易にできるため、より受講者の学習状況を把握できます。
eラーニングシステムを使ってテストを行う受講者側のメリットは?
テスト機能について紹介を行いましたが、次にeラーニングシステムを用いたテストが受講者にどのようなメリットをもたらすか、紹介いたします。
受講者側には次のようなメリットがあります。
- いつでもどこでもテストが受けられる
- すぐに結果がわかる
- 何度でも受けられる
いつでもどこでもテストが受けられる
管理者側の設定によりますが、eラーニングシステムのテスト機能を活用すれば、時間と場所に制約を受けることなくテストを受けることが可能です。
最近のeラーニングシステムはマルチデバイスにも対応しているため、インターネット環境さえあれば、パソコンやスマートフォンを用いていつでもどこでもテストを受けることができるようになりました。
例えば企業においても、ハラスメントチェックやセキュリティ意識テストなどの全社員・スタッフを対象としたテストを実施する場合、営業時間や接客時間等と重なってしまい、同時にテストを受験できない人も出てくるでしょう。eラーニングシステムのテスト機能を用いて、受講期限までに好きな時に受験するように掲示しておけば、スキマ時間や手が空いた時間に受験させることができ、より効率的にテストを実施することが可能になります。
すぐに結果がわかる
解答したテストの結果がすぐにわかることも、受講者にとってのメリットと言えます。
問題の形式にもよりますが、選択問題や組み合わせ問題など、条件判断で採点できる問題であれば、自動で採点することができるため、即時に結果を出力することが可能です。
テストの結果がすぐにわかると、自分の学習の理解度もつかみやすくなります。また、どこを再学習すればいいのか、弱点はどこか、理解している部分はどこかといったことが素早く確認できるので、次の学習へ進みやすくなるでしょう。
何度でも受けられる
テストの受講をいつでも何度でもできるように設定しておくと、受講者は復習や再チェックとしても利用することができます。
eラーニングシステムのテスト機能にもよりますが、先ほど紹介したLearn365(旧LMS365)の「設問アーカイブ」機能を用いれば、同じ単元のテストであっても問題を少し違うものに変更することができるなど、本質的な理解を促すことが可能です。
答えを覚えてしまう形では意味がありませんが、定期的に同じテストを受験させたり、設問を少しだけ変えたりするなど、eラーニングシステムの機能を活用してテストを実施することで、より受講者に知識を定着させることができるのではないでしょうか。
eラーニングシステムを用いて効果の高いテストを作成するには?
簡単にテストを作成できるeラーニングシステムですが、簡単だからこそ効果の高いテストを作成しなければなりません。
効果の高いテストの作り方を次のような観点から解説します。
- 実施目的を明確にする
- 適切な仕様を見極める
- ストレスを感じない問題作成
- テストの改善をしていく
テスト作成者はぜひ参考にしてみてください。
実施目的を明確にする
まず、テストを作成する際は実施目的を明確にしましょう。
テストを実施することで何をどのくらい把握することができるのか、また受講者はテストを受けることで何を得られるのか、あらかじめ想定しておくことが重要です。
実施目的を定めておかないと、設問作りや求める解答の基準が曖昧になってしまい、テストの方向性を定めることができません。これでは、eラーニングシステムでのテスト設定もうまくできないでしょう。
学習の理解度を測定したり、受講者に苦手分野を理解してもらったりするなど、テストを実施した結果を後に確認できるように、目的は必ず明確にしておきましょう。
適切な仕様を見極める
テストの目的が定まったら、次は適切な仕様を考えてみましょう。
仕様としては次のようなものが挙げられます。
- テストの種類
- 出題形式
- 解説の有無
- 合格基準など
テストの種類としては、事前テスト・事後テスト・確認テスト・修了テストなどがあります。事前テストでは受講前の実力を測り、事後テストでは受講後の理解度を確認します。確認テストでは学習単元ごとの理解度を測ります。修了テストは学習コース全体の理解度を見るとともに、一定基準以上なら修了とするテストです。
出題形式には、択一式、複数選択式、○×式、記述式などがあり、テストの目的に合わせたものを選びます。
テスト終了後に解説をつけるかどうかも決めておきましょう。応用的な問題を出題する場合は、学習教材を復習しても理解できない場合がありますので、解説をつけ、受講者が躓かないようにしましょう。
ストレスを感じない問題作成
テストを作成する際は、受講者がストレスを感じることなく受験でき、回答できるようにしてあげなければいけません。
受講者がストレスを感じる場面は下記のようなタイミングです。
- 学習内容にない出題があった
- 設問がわかりにくい文章になっている
- 問題ごとに難易度のばらつきが大きい
- 文章ばかりで出題の意図がわかりづらい
テストは学習教材に沿ってただ作成すればいいというものではありません。受講者の属性や理解度を把握した上で、設問や難易度を設定することが大切です。
文章ばかりだと内容が受講者へ伝わりづらい場合もあるため、図形・画像・動画を上手く用いて出題してみましょう。
テストの改善をしていく
テストを実施した後は、テスト結果の分析やアンケート調査を通じて、振り返りを行いましょう。出題形式・難易度・合格基準において問題はなかったか再チェックし、改善へと繋げていきます。
問題の問い方や文章・表現の調子を統一することも受講者にとってわかりやすいテストとなるでしょう。
正答率が低い問題や空欄での解答が多い問題などは、問題の文章がわかりづらかったり、難易度が高すぎたりするかもしれません。受験者から集計したアンケートや解答を見ながらテストの改善を繰り返すことで、受講者の満足度を向上させることができます。
eラーニングシステムを用いたテスト実施事例
eラーニングシステムを用いたテストがどのような場所で活用されているか、実際の実施事例を見てみましょう。
- 福祉特化型人材サービスN社
- 私立大学J
- 飲食店チェーンM
- 個別指導教室I
- 金融教育機関S
自社に取り入れる場合もここで紹介する情報をぜひ役立ててください。
福祉特化型人材サービスN社
福祉特化型人材サービスN社では、コロナ禍の影響で事務職員が在宅勤務となり、テスト結果をスキャンして、成績表に出力する作業が行えなくなっていました。また、それ以前にも成績表の出力から郵送まで1週間以上かかり、受講生に不便をかけていたようです。
そこで導入したのがeラーニングシステムのテスト機能です。これにより受講生は回答したその場で成績がわかり、問題の見直し、再受講への準備がしやすくなりました。成績管理もネット上でできるので、職員が在宅勤務でも対応可能となったとのことです。
私立大学J
私立大学Jでは、看護教育の場にeラーニングシステムを用いたテストを採用しています。
現代医療の場では看護師にも高度な知識の習得が求められています。医学知識も身につけなければいけませんが、その習得状況を測るためにeラーニングシステムのテストが用いられているとのことです。
また、学習状況のレポーティング機能も効果的に利用されているそうです。
私立大学Jでは、eラーニングシステムの有用性について定量的に測定するとともに、論文としてまとめ、看護学会で発表もしています。
飲食店チェーンM
飲食店チェーンMでは、複雑な接客オペレーションを再現したeラーニングシステムを開発しました。テスト機能では、正しい動作や目線、発生などをゲーム感覚で判定することができます。
OJT研修が均一化されると、現場では喜びの声も上がっているとのことで、今後は全国の店舗に導入を進めるほか、調理やクレーム対応、社員研修などにも活用していく予定とのことです。
個別指導教室I
個別指導塾Iでも、eラーニングシステムを用いたテストを実施。テストは自動採点・印刷となり、従来の業務の負担を大きく軽減できています。
また、教室ごと、エリア、法人の各担当者がテスト結果をもとに、生徒の学習状況の正確な把握・分析ができるようになっています。
金融教育機関S
金融機関Sでは、専門性の高い金融知識の講座をeラーニング化し、全国はもとより海外からも受講できるようにしました。パソコンだけでなく、タブレットやスマートフォンからも受講可能とのことです。
テスト機能では、コンピューター試験のプライベートバンカー資格試験の本試験と同じような模試を実施し、より本番を意識した受験体験を提供することができています。
テストはeラーニングシステムを活用して実施しよう
本記事ではeラーニングシステムのテスト機能についての解説をしました。テストの実施は、講師や教員にとって大きな負担を伴うものであるため、eラーニングシステムを活用して、効率的に業務を進めることをおすすめいたします。
本記事の内容を読んで、eラーニングシステムの導入を検討していただけましたら幸いです。
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