コンピテンシーとは優秀な人材に共通する能力のこと【研修の方法を解説】

企業で研修を実施する際は、特定のスキルや知識の習得を目的とした研修を行う場合が多いですが、組織全体のパフォーマンス力を上げるためには、社員の行動を変革させる研修を実施することも重要です。

本記事では、社員の行動を変えていくための研修である「コンピテンシー研修」についてメリットや方法を解説しています。

様々なスキルや知識の研修を社内で実施しているにも関わらず、組織のパフォーマンス向上に悩んでいる方はぜひ最後までご覧ください。

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コンピテンシーとは?

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コンピテンシーとは、「ハイパフォーマー」すなわち仕事などで高い成果を上げることができる人の行動特性のことを指す言葉です。

1973年にアメリカのハーバード大学で心理学研究者のマクレランド教授により提唱され、人事用語として知られるようになりました。
マクレランド教授は、米国国務省から依頼を受けて学歴や知能が同等の人でも成果に差が出る要因を調査し、高い成果を上げる人には特有の行動特性があることを発見しました。

コンピテンシーは米国企業を中心に企業の体制作りに用いられるようになり、今では日本の研修や人事評価でも活用されています。

コンピテンシーの意味

コンピテンシー(competency)という言葉は、「competent」という英単語から来ており、この言葉には「能力がある、有能な、権限を有する、十分な」といった意味を持ちます。

「competent」という言葉のルーツは、ラテン語の「competō(一致する)」です。

これらの意味から「求められる結果を出す人に共通する行動特性のこと」を表す言葉としてコンピテンシーが使われるようになりました。

コンピテンシーが必要となった理由

コンピテンシーが注目されるようになった理由には、成果主義を導入する企業が増えてきたことが挙げられます。

日本では古くから年功序列や終身雇用を採用する企業がほとんどでしたが、時代の変化により成果主義を重視する企業も増えてきつつあります。
しかし、高い成果を上げる人材を採用するために、学歴や職能資格を重視した選考を行っても、その能力が必ずしも成果に繋がらないことがあります。

そこで、成果に直結する評価基準としてコンピテンシーが重要という認識が浸透しつつあります。

スキルとは違う?

コンピテンシーは成果を上げる人の持つ行動特性のことですが、スキルとは意味合いが異なります。

スキルは専門的な能力や技能のことです。ビジネススキルという言葉では、特定の仕事に関わる専門知識などもスキルに含まれます。

一方、コンピテンシーは能力そのものというより、成果を上げられる人間の行動パターンをさします。

スキルは能力や知識自体を指すのに対し、コンピテンシーはハイパフォーマーの行動に共通するパターンのことを表すという点で、スキルとコンピテンシーは異なります。

アビリティとも違う?

コンピテンシーと混同されやすい言葉に「アビリティ」がありますが、こちらも全く異なる意味を持つ言葉です。

アビリティは、技量や力量を表す言葉です。スキルとアビリティで違うのは、スキルが後天的に獲得する能力であるのに対し、アビリティは先天的に持って生まれた能力であるというところです。

コンピテンシーは能力自体ではなく、行動パターンを表す言葉であるため、アビリティはコンピテンシーとは異なります。

コアコンピタンスやケイパビリティとの違い

コンピテンシーは、企業経営などによく使われる用語であるコアコンピタンスやケイパビリティと似た言葉であると感じる人もいるかもしれません。

しかし、コンピテンシーはコアコンピタンスやケイパビリティとも異なる意味を持つ言葉です。

コアコンピタンスとは他の組織と比べて優位な事業分野や独自のノウハウを持つ部門のことで、ケイパビリティは企業の持つ能力や手腕を表す言葉です。ケイパビリティにおける能力や手腕は資産に左右されません。

コンピテンシーは、優れた「人」の行動パターンを表すのに対し、コアコンピタンスは「組織」の優れた特徴を表すという点で意味合いが異なります。


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コンピテンシーによる人材開発とは?

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コンピテンシーが優れた成果を上げる人に共通する行動パターンであるということはわかりました。

それでは、コンピテンシーを実際に人材開発に活用することにより、具体的にどのような人材を育成できるのでしょうか。

コンピテンシーによる人材開発で育成する人材像や、コンピテンシーを人材育成に活用するメリットをご紹介します。

どのような人材を育成するのか?

コンピテンシーを取り入れた研修では、社内のハイパフォーマーと同じレベルの人材を育成することを目的としています。

成果の出ない社員を標準的なレベルに引き上げるために実施する研修が従来の人材開発のスタイルでしたが、コンピテンシーを活用した人材開発では社内で高い成果を上げる人物に基準を置いて研修を行います。

目的とする基準が標準ではなくハイパフォーマーとなるため、コンピテンシーを活用した人材開発では社内全体のパフォーマンスを底上げすることが期待できます。

コンピテンシーによる人材育成のメリット

コンピテンシーによる人材育成では、実際に能力の高い人物の行動パターンを取り入れるため、評価側と受講する社員側の両者にとって理解しやすい研修となることがメリットと言えます。

従来の研修の場合、研修を行ったことによりどのような効果が得られるかが見えづらく、研修を行う目的を見出しにくいという課題点がありました。

コンピテンシー研修では、漠然と能力の高い人物を目指すのではなく、模範となる身近な人物を目標として研修を受講するため、目指すべき人物像がわかりやすくなります。

コンピテンシー研修の方法

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コンピテンシー研修を行う場合は、社内で高いパフォーマンスを発揮している社員の行動パターンを元に研修を設計していきます。

コンピテンシー研修は、スキルの育成に重点をおいた従来の研修とは異なり、ハイパフォーマーの行動パターンに焦点を当てたユニークな研修方法です。

ここからは、コンピテンシー研修を行うための準備や運用方法について具体的に解説をしていきます。

ステップ①:コンピテンシー・モデルを作成

コンピテンシー研修を実施する上で最も重要なステップが、コンピテンシー・モデルの作成です。

コンピテンシー・モデルとは、研修で目指すべき理想の社員像のことです。企業や職種・業種によってハイパフォーマーの行動パターンは異なるため、コンピテンシー・モデルは企業や部署ごとに独自のモデルを作成する必要があります。

コンピテンシー・モデルを作成するために、まずはハイパフォーマーに対してヒアリングや行動の分析を行います。ハイパフォーマーへのヒアリングで行動パターンを複数把握することができたら、共通する行動パターンを抽出するために分析を行います。

ステップ②:研修計画を作成

次のステップでは、作成したコンピテンシー・モデルに基づいて、研修計画を立てます。

まずは、コンピテンシー・モデルを参考にしながら評価項目を作成します。このとき、ライル・M・スペンサーとシグネ・M・スペンサーによる「コンピテンシー・ディクショナリー」や公益財団法人日本生産性本部の「コンピテンシー評価モデル表」を参考にすると評価項目を作成しやすいでしょう。

評価項目を作成したのちに評価基準を決定します。このときに大切なのが段階評価を行うことです。いきなりハイパフォーマーを目指すことは難しいため、徐々に段階評価を上げていくことができるように基準を設けることで、研修のモチベーションを維持することができます。

研修では評価項目と評価段階について、セルフチェックシートを使って研修を受ける社員の現状と目指すべき行動を明確にしていきます。具体的な学習内容は受講者によって異なるため、受講者が選択できるようにさまざまなコンテンツを用意しておくことが大切です。

ステップ③:フォローと効果の測定

最後にコンピテンシーを基準に研修を行い、目標とする行動を取れるように改善されたかどうか、効果測定を行います。

パフォーマンスの向上が認められた場合は研修成功ですが、思うような効果が得られなかった場合は評価項目や学習コンテンツのブラッシュアップを行う必要があります。

変化の激しい社会になったことで、従来のコンピテンシー・モデルがうまく機能しなくなることもあるため、コンピテンシー研修では定期的なブラッシュアップが特に重要です。ただ、コンピテンシー・モデルを頻繁に更新してしまうと、目指すべき理想像が定着せず研修効果を得られなくなってしまうため気をつけましょう。

コンピテンシー研修にはLMSが効果的な理由

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コンピテンシー研修では、社員それぞれが自身の行動パターンをコンピテンシー基準に到達できるような研修や教材を提供する必要があります。学習すべき内容は社員によって異なるため、研修を実施する企業側は数多くの学習コンテンツを用意しなければなりません。

そこで、コンピテンシー研修を効率的に実施するためには、LMSの活用が効果的です。本章では、コンピテンシー研修に活用すべきLMSについて詳しく解説していきます。

LMSとは?

LMSとは、eラーニングの運用をスムーズにする学習管理システムのことです。

eラーニングはオンラインで教材コンテンツを提供する学習形態のことです。
オンライン上で学習できるため、いつでもどこでも学習を進めることができるメリットがある一方で、教材を途中で追加・修正したり、受講者の学習の進捗状況を管理したりすることが難しいという課題がありました。

そこで開発されたのがLMSです。LMSを活用して教材や受講者を管理することで、効果的かつ効率的にeラーニングを運用することが可能となりました。

LMSにはさまざまな製品・サービスがあり、細かな仕様や機能は異なりますが、基本的な機能として教材管理機能と学習管理機能があります。

LMSの機能についてはこちらの記事で詳しく解説しておりますので合わせてご確認ください。

関連記事:LMSの主な機能一覧【選び方のポイントや導入時の注意点も解説】

LMSが効果的な理由①:受講者ごとにコンテンツの設定ができる

コンピテンシー研修にLMSが適している理由の1つ目が、受講者ごとにコンテンツの設定ができるということです。

LMSでは受講者情報の管理や、それぞれのユーザーにあった学習コースの設定が可能です。
コンピテンシー研修では受講者がコンピテンシー項目のうち達成できていないものについて学習を行うため、学習項目にばらつきがあります。

LMSを活用することで、それぞれの受講者が受講すべきコンテンツを設定することができるため、受講者は無駄なく自身に必要なコンピテンシー研修のみを選択することが可能です。

LMSが効果的な理由②:受講者の学習状況を把握できる

コンピテンシー研修にLMSが適している理由の2つ目が、受講者の学習状況を把握できるということです。

LMSでは、受講者の学習コンテンツの進捗状況や、テストの成績などを管理者が確認することができます。コンピテンシー研修は、受講者が個々に学習を進めていくため画一的な集合研修と比べると学習状況を把握しにくいことが課題です。

LMSを活用すれば受講者の学習状況を把握することができるため、管理者によるフォローがしやすく、すべての受講者にコンピテンシー項目の達成を実現させるのに役立ちます。

コンピテンシー研修に役立つLMSのその他の機能

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LMSの機能は製品によって異なりますが、基本的な教材管理・学習管理の機能だけでなく、コンピテンシー研修に役立つさまざまな機能が搭載されているシステムがあります。

コンピテンシー研修を実施するためにLMSの導入を検討する際は、自社のコンピテンシー研修の実施目的にあった機能を備えているかどうかが判断基準の1つとなるでしょう。

学習コンテンツの作成と蓄積

LMSでは既存のコンテンツを用意している場合がほとんどですが、なかには学習コンテンツの作成に役立つ機能を備えたLMSもあります。

コンピテンシー研修ではさまざまな学習コンテンツを用意しておく必要があるため、既存のコンテンツだけでは不十分なこともあります。しかしその都度、企業側でコンテンツを作成するのはコストがかかってしまいます。

そこで学習コンテンツを容易に作成できる機能を活用することで、手軽に独自のコンテンツを作成することが可能となります。

例えば、Microsoft Teamsと連携して利用できるLMSの「LMS365」は、Micorsoft製品であるExcelやPowerPointといった普段使い慣れているソフトをそのまま研修資料として登録し、配布することができます。

企業側で新たに作成したコンテンツは企業の資産として蓄積していくことができるため、研修を続けていくほど研修の質を高めていくことが期待できます。

eラーニングシステムの教材を使用・制作する際の注意点やポイントを紹介

コミュニケーション機能

チャットやビデオ通話などのコミュニケーション機能が充実しているLMSもあります。

コミュニケーション機能を活用することで、学習においてつまずいた際に質問したり、悩みを個別に相談したりすることが可能になります。

また、複数人でのビデオ通話が可能なシステムであれば、グループワークなどをシステム上で行うこともできるため学習の幅が広がります。

ライブ配信・録画機能

集合研修をライブ配信したり、録画して配信したりすることができる機能を備えたLMSもあります。

eラーニングはあらかじめ登録しておいたPDFや動画教材の配信が中心ですが、講義をライブ配信することで、場所を問わず講義を実施できるだけでなく、リアルタイムで質疑応答を実施することも可能です。講義動画の教材を自主的に受講する学習方法よりも、さらに主体的に学習に向き合うことができます。

また、録画した講義動画を教材として配信することもできるため、後日復習したり、スケジュールが合わずに講義に参加できなかった受講者が視聴したりすることもできます。

コンピテンシー研修で人材育成をしよう

この記事ではコンピテンシーの意味や、コンピテンシーを企業研修に活用する具体的な手順、コンピテンシー研修に役立つツールであるLMSなどについて解説しました。

コンピテンシーは高いパフォーマンスを発揮できる人の行動パターンのことで、企業研修に取り入れることにより、組織全体のパフォーマンスを底上げすることが期待できます。

コンピテンシー研修では、受講者がそれぞれコンピテンシー項目の達成を目指すため、学習すべき内容が人によって異なります。
そこで、コンピテンシー研修を実施する際にはLMSを活用するのがおすすめです。

社員全員の行動を変えて企業の業績アップを実現するために、LMSを活用したコンピテンシー研修の実施を検討してみてはいかがでしょうか。

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監修者

三上 晃潤

三上 晃潤(株式会社ソフィア 事業開発部 リーダー)

人事部、広報部、経営企画部、情報システム部を中心に、eラーニングシステムを活用した課題解決の提案やLMS365の導入支援を行う。最大手コンビニチェーンや最大手商社等の窓口を担当し、年間25,000ライセンス以上の販売実績を持つ。