自責思考とは?必要な理由や学ぶ方法、他責思考とのバランスについて解説

日々の生活や仕事の中で、自分が何かに失敗したとき、その原因は「自分自身」にあると考えることはありませんか? あるいは、反対に「他人や環境」のせいだと思うこともあるかもしれません。
これらはそれぞれ「自責思考」と「他責思考」と呼ばれ、私たちの行動や感情、人間関係に大きな影響を及ぼします。

本記事では「自責思考」と「他責思考」についてその意味や特徴、必要性とデメリット、そしてどのようにして持つべきかについて詳しく解説します。


自責思考・他責思考とは?

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「自責思考」と「他責思考」の2つの思考の違いを理解することで、自身の行動や問題解決へのアプローチが変わるかもしれません。

そして、人間関係やビジネスシーンにおける対人関係が、より円滑に、より生産的になる可能性があります。

まずは、「自責思考」と「他責思考」とは何かについてご説明いたします。

自責思考とは?

「自責思考」とは、自己の行動や状況について責任を自身に求める考え方のことを指します。

これは、物事がうまくいかなかった場合や何か問題が起こったときに、他人や環境のせいにせず、自分自身に原因があったのではないかと反省・内省するという姿勢を持つことを言います。

他責思考とは?

「他責思考」とは、自己の行動や結果についての責任を他人や環境に求める考え方のことを指します。

物事がうまくいかなかった場合や問題が起こった際に、自分自身に原因があるとは考えず、他の人や環境に問題があったと考えることを特徴とします。

自己の行動や成果について、自己の責任ではなく他者や状況に責任を押し付ける形になります。


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自責思考を持つ人の特徴

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続いて、自責思考を持つ人の特徴を詳しく解説していきます。

思考パターンを理解することは、自己理解や人間関係の深化につながります。

几帳面

自責思考を持つ人の特徴として、「几帳面さ」が挙げられます。
自責思考の人は、細部にまで目を配ることができ、ルールを破ることなく事を進めようとします。これは、自分自身に対する高い基準と強い責任感からくるもので、自分が適切な行動をとらなければならないという強い意識が背景にあります。
ルールを守ることで、自分が問題を引き起こす可能性を最小限に抑えようとする思考が働いています。

そのため、細かなルールにも徹底的に気を配り、ルールを守ることで問題が起きないようにしようとする傾向が強いのです。このような特徴から、自責思考の人は、計画性が高く、頼りにされる存在になることが多いです。

完璧主義

自責思考を持つ人の特徴のひとつとして、「完璧主義」が挙げられます。これは、自分に対して非常に高い基準を設け、完璧な結果を求める傾向が強いことから表れます。

自責思考の人は、何事も最善の結果を出すことを求めます。そのため、自分が行う全てのタスクや仕事に対し、最高のパフォーマンスを発揮しようとします。

そして、それができなかったとき、その責任を自分自身に見出します。

ネガティブ思考

自責思考を持つ人の特徴として、「ネガティブ思考」があります。これは物事が上手くいかないときに、その原因を自分自身に求め、ネガティブな観点から自己分析を行う傾向のことを指します。

ネガティブ思考の人は問題が起こると、まずは自身の行動や選択、能力の不足を原因として捉える傾向があります。

例えば、チームでのプロジェクトが思うように進まなかった時でも、外部要因や他人の責任よりも、自分自身の力不足や見落としを反省し、その責任を自分に求めます。

何でも自分でやろうとする

何でも自分でやろうとする人は、物事を自分の手で完結させたいという強い意志を持ち、周囲をあまり頼ることがありません。

何事も自己完結型で進めるため、物事が上手くいかなかったときには、その責任を他人ではなく自分自身に求めることが多くなります。その結果、自己批判的な考え方が強くなる傾向が見られます。

自責思考が必要な3つの理由

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ある事象が生じたとき、その原因をどこに求めるかは、個々の思考パターンや行動に大きな影響を及ぼします。

続いて、自責思考を持つことで何が起きるのか、どのような影響があるのかを一緒に考えていきましょう。

理由①:積極性が高まる

自責思考が必要とされる理由の一つ目は、それが個々の積極性を高めるからです。

自責思考とは、物事の結果が良かれ悪かれ自分自身の行動や意識に起因するという思考の形です。これにより、仕事に対する当事者意識、つまり自分が行動を起こすことで結果が変わるという認識が高まるのです。

例えば、プロジェクトがうまく進まなかったときに、「自分の指導が不足していたからだ」と自己反省することで、次回からはより良い指導を行うように改善策を考え、行動に移すことができます。また、自分の行動が結果に影響を与えると認識することで、自身の行動や仕事への取り組み方をより一層積極的に行うことが可能となります。

このように、自責思考は仕事における主体性や積極性を引き出す助けとなるため、その重要性は非常に大きいと言えるでしょう。

理由②:成長の機会が得られる

自責思考が重要である理由の二つ目は、それが自己成長の機会を提供するからです。自責思考とは、物事が思うように運ばなかったとき、原因を自分自身に探す思考パターンです。

これにより、問題や失敗が生じたときに、自分の行動や思考、能力の中にその原因を探し、それを修正することで成長する機会をつかむことができます。

たとえば、プロジェクトが予定通りに進まなかったとき、自責思考の持ち主は「自分の計画立てが甘かった」「もっと詳細に進捗を確認していれば」と自己反省することでしょう。

そういった反省から次に活かすための改善点を見つけることが可能になります。

理由③:人間関係が円滑になる

自責思考が重要な理由の一つとして、人間関係の円滑化が挙げられます。自責思考を持つ人は、物事が思うように進まない時でも他人を責めるのではなく、自分自身に原因があるのではないかと考えます。

自分の責任を重視することから、その行動は積極的であり、責任感が強いものになります。そのような態度は周囲から見ても評価され、好感度を高める要素となります。自己中心的な他責思考とは異なり、自責思考を持つ人は、自分自身の問題に対して直面し、その解決に努めるため、チームで働くときにも信頼されやすくなります。

また、他人を責めることなく、自身の改善点を見つけ出す態度は、コミュニケーションをスムーズにすることにも繋がります。相手を尊重し、他者への理解を深めることで、より良い人間関係を築くことができるのです。

自責思考であることのデメリット

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自責思考は、私たちが自身の行動を反省し、問題解決へと進むきっかけを作る一方で、それが行き過ぎると思わぬ問題を引き起こすこともあります。

ここでは、その自責思考が逆に自身にネガティブな影響を及ぼす可能性について、具体的なデメリットとともにご紹介します。

精神的負担が大きい

自責思考を持つ人は、物事がうまく行かない時や問題が生じたとき、その原因を自分自身に求める傾向にあります。この傾向が強まると、結果的には自分を過度に責めるようになり、これが深刻な精神的ストレスとなることが少なくありません。

具体的には、一つの失敗やミスがあると、それが自己の能力の欠如によるものと過度に自己評価を下げ、それが心の重荷となるのです。

更に、自己への厳しい視線は絶えず疲労感を引き起こし、ストレスがたまる原因となり得ます。特に自己評価が過度に厳しい場合、自己が肯定できない状況が続くと、自己肯定感が次第に低下し、自分自身を好きになることが難しくなることもあります。

自己肯定感が低いと、自分に対する信頼感がなくなり、自己効力感が低下する可能性があります。

自分に厳しくて他人に甘くなる

自責思考を持つ人は、問題が起きたときに原因を自分自身に求めることが多いです。そのため、自分に対しては厳しい評価を下し、常に自己改善を目指す姿勢を持つことが特徴的です。しかし、この傾向が強すぎると、他人のミスに対しては甘い見方をする傾向にあります。

これは「自分が常に責任を負うべき」と考えるあまり、他人に対する評価基準が低くなるためです。

その結果、他人の課題や改善点を見逃してしまうことがあります。これは、チームでの作業や人間関係において、成果を出す上での障壁となる可能性があります。

そのため、自責思考を持つ際には、自分自身だけでなく他人に対しても公平な評価をすることが大切です。

孤立の原因になる

自責思考の人は、自己責任の原則を非常に強く持っています。何か問題が起きたときには自分を責めることが多く、その様子を周囲に見せてしまうこともあります。

また、その責任感から、周囲にも高い基準や厳しい評価を求めがちで、時には無意識に周囲にプレッシャーを与えてしまうこともあります。

このような行動は、人間関係に悪影響を及ぼす可能性があり、結果として周囲から距離を置かれてしまうこともあるのです。

人間は社会的な存在であり、コミュニケーションは仕事や生活において不可欠です。そのため、自分だけでなく周囲とのバランスを見失わないよう、自責思考を適度にコントロールすることが求められます。

自責思考を持つには?

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誰もが一度は自己を見つめ直す瞬間を経験します。それは、自己の振る舞いや思考を調整するための大切なプロセスです。特に自責思考は、自己改善のための重要なツールとなり得ます。

しかし、自責思考を持つためには、何を心掛け、どのような手段を取ればよいのでしょうか。自責思考を深めるための具体的なステップを紹介します。

行動から問題を探す

自責思考を持つためには、まず「行動から問題を探す」ことが大切です。失敗が起こった際、人は自然と自分の不注意や能力不足を責めてしまいがちですが、それでは根本的な解決につながりません。

自責思考では、自分の行動を細かく見つめ直すことで、問題の真の原因を見つけ出します。例えば、作業の流れや仕組みなど、表面上のミスだけでなく、より深いレベルでの問題を探ることが必要です。

これにより、同じ失敗を繰り返すことなく、問題解決に向けた新たなアプローチが見えてくるでしょう。行動の見直しは、自己反省と自己成長への第一歩となります。

他責思考とのバランスを取る

自責思考を持つことは重要ですが、それだけではなく「他責思考とのバランスを取る」ことも大切です。自責思考のみに偏ってしまうと、全ての失敗や問題を自分自身のせいだと思い込み、精神的な負担が大きくなってしまう可能性があります。

さらに、問題の真の原因が他人や状況にある場合でも、自分を責めることで、問題解決の糸口を見失う危険性もあります。そうした状況を避けるためには、自責思考と他責思考をバランス良く持つことが求められます。

これは、自分に何ができるかを考え、その上で周りと協力することで、より良い結果を得るための思考法です。

責任の範囲を見極める

自責思考を持つためにはまず「責任の範囲を見極める」ことが必要です。自分の手に負える範囲を超えて自分を責めると、逆に行動力を失ってしまうことがあります。

具体的には、自分の行動や意志で変えることができる範囲、つまり自分の「責任圏内」については、自責思考を持つことが求められます。

一方で、自分の手に負えない範囲、例えば他人の行動や天候などの「責任圏外」については、無理に自分を責めないことが重要です。

上司と部下の関わり方を見直す

自責思考を持つためには、「上司と部下の関わり方を見直す」ことも大切です。部下を育て、成長させるためには、上司が部下を認め、自身が手本となることが必要となります。

具体的には、部下が失敗した際にすぐに責めるのではなく、その失敗が何から生じたものなのか、どのように対処すればよいのかを教示することが求められます。そして、部下の成長や成功を認めて褒めることで、部下の自責思考を強めることができます。

また、上司自身も自己の失敗や過ちに対して自責思考を持つことで、部下に良い手本を示すことができます。これにより部下は上司を見習い、自身も自責思考を身につけることができるのです。

これらの関わり方を通じて、上司は部下の自己成長を促すと同時に、部下は自己認識を深め、自責思考を持つきっかけを得ることができます。これが、上司と部下の適切な関わり方となります

研修で学ぶ

自責思考を持つためには、「研修で学ぶ」ことも重要な手段の一つです。自責思考についての理解を深めるためには、研修や勉強会などを活用し、専門的な知識を身につけることが有効です。

特に、このような学習の場では、LMS(Learning Management System)の導入が大いに助けとなります。LMSとは、オンライン上での学習内容の管理や進行状況の確認等ができるシステムのことです。

このLMSを利用すると、受講者は自分自身のペースで学習を進めることができます。また、管理者側からは受講者一人ひとりの学習状況を把握することも可能となります。さらに、LMS内のコミュニケーションツールを活用することで、面談やコーチングを通じたフォローアップが実現します。これにより、自責思考を理解し、深めることがより具体的に可能となるでしょう。

このような学習環境を活用することで、自責思考を自己のものとして身につけ、日々の生活や業務に生かすことができます。

自責思考と他責思考を育成しよう

記事を通じて、「自責思考・他責思考」について詳しく解説してきました。自責思考は、自己改善や問題解決に繋がる大切な思考の一つであり、同時に人間関係の円滑化にも寄与します。しかし、過度に自己を責める自責思考は、精神的な負担を生むだけでなく、孤立の原因ともなり得るという側面も理解しておくことが重要です。

また、他責思考とのバランスを適切に保つことで、自責思考が持つデメリットを軽減しつつ、より効果的に自己成長を促すことができます。そのためには、行動から問題を探すスキルや責任の範囲を見極める能力が必要となります。

自責思考と他責思考、どちらも適切に活用することで、個人としての成長だけでなく、組織全体の向上にも繋がります。そしてそのための学びの場として、LMSは非常に効果的なツールです。
自責思考と他責思考のバランスの取れた人材を育成するために、是非LMSの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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監修者

三上 晃潤

三上 晃潤(株式会社ソフィア 事業開発部 リーダー)

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