LMSとはeラーニング学習を管理するシステムのこと

LMSとは、eラーニング学習を行う際に教材配信をしたり受講者の学習進捗を管理したりする学習管理システムのことです。

LMSと同義語で「eラーニングシステム」がありますが、こちらもLMSと同様に学習管理システムを指す際に用いられます。そのため、LMSとeラーニングシステムは同じ意味として捉えて問題ありません。

eラーニングでの学習が重視されている昨今、eラーニングを効率的に管理し、効果的に運用するLMSの導入は必要不可欠と言えるでしょう。

本記事ではLMSの機能や費用相場、選び方や成功事例を紹介しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。


LMSの機能

LMSには様々な機能があり、管理する側・受講する側など立場によって利用できる機能が異なります。

まずはLMSの主な機能について、管理者側・受講者側・指導者側の視点からそれぞれ確認していきましょう。

管理者側の主な機能

管理者が利用できるLMSの主な機能は次のようなものが挙げられます。

  • 必要で最適な教材を選択できる
  • 受講者ごとに個別で案内を送る手間が不要
  • 受講者の出欠管理が簡単
  • 受講者の学習進捗が把握できる
  • 講師の評価や受講者のレベルがわかりやすい

LMSを活用すればeラーニングのみを利用するよりも教材の選択肢が広がります。
既製品の教材をそのまま活用するのではなく、企業であれば自社にあった教材を複数組み合わせたり独自で制作したりすることも可能です。

また、受講者ごとに1通ずつ案内を送るのではなく一斉送信やグループごとの案内送信などもでき、受講者の出欠確認もデータ上で簡単に確認できます。

受講者がきちんと学習を進めているかなどの進捗確認はもちろん、受講者からの講師の評価もオンライン上でチェックできるため、管理者としては双方の意見を聞く時間や手間も削減できます。

受講者側の主な機能

受講者が利用できるLMSの主な機能は次のようなものが挙げられます。

  • 自身がどこまで学習したか把握しやすい
  • 学習進捗が目に見えるためスケジュールを立てやすい
  • チャット機能を利用すれば講師にも相談しやすい
  • 以前学習した部分もピンポイントで復習できる

eラーニングのみを活用した学習の場合、受講者自身がどこまで学習したのかをデバイス上で確認することはできず、自身で進捗管理を行わなければなりませんでした。
しかし、LMSを導入したオンライン学習であれば勉強履歴を自身でチェックでき、どこまで学習したのかやどこから学習すれば良いのかを一目で把握できます。

これにより、受講者自身で学習スケジュールが立てやすく復習もピンポイントで行えるため、
「どこから学習すれば良いかわからない」
「理解できないまま学習を終了してしまった」
などのトラブルを減らすことができます。

また、チャット機能付きのLMSであれば受講者から講師にチャット送信ができるため、学習していてわからない点やもっとよく知りたいという部分もすぐに相談が可能です。

指導者側の主な機能

指導者(講師)が利用できるLMSの主な機能は次のようなものが挙げられます。

  • 教材やテストを最初から作成する手間が不要
  • アンケート結果などを集計する手間がなく結果がわかりやすい
  • 過去の教材や問題も手軽に最新情報へアップデートできる
  • 受講者のペースやレベルに合った教材が準備できる

教材やテストはLMSに入っている既存のものを活用したりアレンジしたりすることで、最初から作成する手間を省けます。
普段WordやExcelを使用してテストを作成している場合はWordやExcelに対応したLMSを導入することで、作業方法を大きく変えずに講師の方の業務負担を軽減できます。

また、eラーニングのみだと古くなった教材はアップデートできませんが、LMSを導入すれば最新情報の入った教材へアップデートすることも可能です。
受講者ごとのレベルに合った教材を提供することもできるため、企業の研修であれば役職ごとに教材を変えることも簡単です。

関連記事:LMSの主な機能一覧【選び方のポイントや導入時の注意点も解説】


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eラーニングに必要な要素

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eラーニングとはインターネットを介して行う教材配布型のオンライン学習のことです。管理者側から一方向的な学習スタイルであるため、受講者の進捗状況の確認や成績のデータ化などができないという課題があります。

これらの課題を解決したeラーニング環境を実装するためには、以下3つの要素が必要です。

  • 学習教材の準備
  • 受講者の進捗確認
  • 受講者の成績データ化

上記のような要素は教材配布型のeラーニングでは対応が難しく、管理者や講師のリソースを割いて運用する必要がありました。

しかし、eラーニングでの問題を解決し上記の要素を取り入れられるのがLMSです。LMSを導入するとeラーニングのさまざまな問題を解決でき、効率の良い運用が可能となります。

学習教材の準備

eラーニングで使用する教材の種類は、以下の4通りです。

  • テキスト・資料
  • 静止画
  • 動画
  • 音声

これら4種類を組み合わせたマルチメディア教材は、複数の感覚(視覚+聴覚など)に働きかけることができるため、受講者が学習内容を理解しやすく、知識の定着に繋がります。

実際に使われる教材とその特徴については、以下表をご参照ください。

教材 特徴
資料配布型
(テキスト・資料)
  • テキスト・資料の配布
  • 音声や画像との組み合わせで理解度を向上させる
アニメーション型
(動画+音声)
  • キャラクターやアニメーションを用いた解説
  • 受講者は理解しやすい
動画配信型
(動画+音声+テキスト)
  • 録画した研修風景などの動画を配信
  • ライブ配信を用いたリアルタイム研修が可能
  • 資料映像や画像の取り込みも可能

この他にもテスト・アンケート機能を活用すると、以下のメリットが得られます。

  • 受講者の理解度の確認
  • 課題や改善点の明確化

マルチメディア教材やテスト・アンケート機能を活用することで、より学習効果を高めることができます。

これら学習教材とLMSを組み合わせることで、これまで以上に学習しやすいeラーニング環境を構築することができます。

受講者の進捗確認

eラーニングでは管理者側が受講者へ一方的に学習教材を提供するため、受講者がどの程度学習しているのか、どのくらい理解しているのかなどを管理者側が把握することは難しいです。

しかし、LMSの機能を利用すると受講者一人ひとりの学習量や学習進捗率をオンライン上で把握できます。

受講者ごとに苦手な分野やスケジュールの確認もできるため、管理者側はLMSの機能を活用することで受講者に合わせたアドバイスを行うことが可能です。

受講者の成績データ化

eラーニングを配布するだけでは受講者ごとの成績をデータ化するためには別途集計・入力が必要になります。

しかし、LMSではテスト機能を活用することで、受講者一人ひとりの成績を簡単にデータ化し確認できます。

どの受講者の成績が良くないのか・どの単元の理解度が低いのかなどの把握も手軽に行えるため、管理者側は多くの手間と時間をかけることなく受講者の成績や教材の改善箇所を分析することができます。

LMSの主な種類とは?

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LMSの主な種類は、以下の2つです。

  1. オンプレミス型
  2. クラウド型

それぞれ導入・管理方法や費用について解説しますので、ぜひご活用ください。

オンプレミス型

オンプレミス型とは、自社サーバー内にLMSを構築する導入方法です。

自社に最適化された機能や操作性にカスタマイズできるメリットがあります。一方、導入費用が高く、構築から実装までの期間が長いのがデメリットです。

オンプレミス型のメリット・デメリットは、以下表を参照ください。

メリット/デメリット 内容
メリット
  • 自社独自の機能を追加できる
  • 操作性など柔軟にカスタマイズできる
デメリット
  • サーバー・インターネット環境の整備が必要
  • 管理・メンテナンスが必要
  • 導入費用が高い
  • システムの構築期間が長い

自社独自の機能や操作性を柔軟にカスタマイズできるため、受講者・管理者ともに扱いやすいシステムを構築できるでしょう。シンプルな操作性にカスタマイズすれば、日々利用する受講者のモチベーション維持にも繋げることができるのではないでしょうか。

一方、自社サーバーやインターネット環境などのインフラ整備やシステムを一から構築するため、初期費用が高くなるというデメリットがあります。導入する内容にもよりますが、初期費用は「100〜500万円」前後を想定しておきましょう。

独自の機能や操作性をカスタマイズし、長期的に運用がしたい方は、オンプレミス型の導入をおすすめします。

クラウド型

クラウド型とは、サービス提供会社がクラウド上に構築したシステムにアクセスをして利用するLMSです。

既存のシステムを利用するため、契約後すぐに実装でき、オンプレミス型と比べて初期費用を大幅に抑えられることがメリットです。一方で、機能や操作性のカスタマイズが難しいというデメリットがあります。

クラウド型のメリット・デメリットは、以下表を参照してください。

メリット/デメリット 内容
メリット
  • すぐに導入・実装ができる
  • 初期費用を抑えられる
  • 管理・メンテナンスが不要
  • 災害に強い
デメリット
  • 機能や操作性に関するカスタマイズができない
  • ランニングコストがかかる

初期費用が抑えられることから、受講者が少数である場合や利用期間が短い場合は、コストカットが期待できます。また、管理やメンテナンスはサービス提供会社が行うため、詳しい社員がいない場合でも安心して利用することができます。

一方、既存のシステムを利用するため、機能や操作性に関するカスタマイズは難しいというデメリットがあります。そのため、導入前に各社サービスが使いやすいかを入念に確認しましょう。

関連記事:【LMS】クラウド型とオンプレミス型のメリット・デメリットを比較

LMSの費用相場

LMSはクラウド型やオンプレミス型など導入形式によって費用が異なります。

月々数千円から利用できるものもあれば、初期費用に数百万円ほど必要になる場合もあります。その他にもメンテナンスや人件費などがかかるため、導入前にしっかりと相場について理解しておくことが大切です。

本章ではオンプレミス型とクラウド型の費用相場の例をご紹介致します。

オンプレミス型

オンプレミス型は導入に、数百万円単位の費用が必要になります。

オンプレミス型の導入費用は、以下表をご参照ください。

オンプレミス型
eラーニングシステム
料金相場
初期費用 (テンプレート・パッケージ費)

  • 1,000,000〜3,000,000円

(初期導入費・初期研修費)

  • 100,000〜200,000円

(サーバー本体費)

  • 100,000〜300,000円

(周辺機器類)

  • 100,000〜300,000円

(サーバー・ネットワークの構築費)

  • 100,000〜400,000円

(カスタマイズ費)

  • 1,000,000〜(個別見積)
運用費用 (メンテナンス代)

  • 30,000〜100,000円

※詳細は各社にお問い合わせください。

オンプレミス型は、クラウド型に比べて導入費用が高くなります。自社サーバーやインターネットなどのインフラの整備、メンテナンスやセキュリティ管理を行うエンジニアの人件費が必要になるためです。

クラウド型

クラウド型の導入費用は、以下表をご参照ください。

クラウド型
eラーニングシステム
料金相場
初期費用
  • 50,000〜200,000円
月額利用料 (従量課金制)

  • ユーザー1人あたり200〜1,000円/月額

(月額固定制)

  • 50,000〜200,000円

※詳細は各社にお問い合わせください。

クラウド型はオンプレミス型に比べて導入費用を抑えられます。自社サーバーにシステムを構築する必要がないからです。

クラウド型は、サービス提供会社が構築したシステムにアクセスして、サービスを利用します。システムの構築費や導入後の管理・メンテナンス費の負担もありません。

月々の支払い方法は、以下の2種類です。

  • 月額固定制:毎月の固定費用を支払う
  • 従量課金制:利用者数に応じて費用が変動

月額固定制なら毎月の支払い金額が変わらないので、予算オーバーする心配もありません。人数制限もないため、利用者数の多い大企業が導入に向いているでしょう。

一方、従量課金制は、利用者数に応じて金額が変動します。そのため、少人数での利用や利用期間が限られている場合、月額固定制よりもコストの削減につながるでしょう。また、一人当たりの金額も安価なサービスが多く、機能や特徴を把握するためにお試しで導入してみるのもおすすめです。

参考記事:LMS(学習管理システム)の費用相場とは?種類別料金・ポイントを徹底解説

LMSを選ぶ際にチェックすべき5つのポイント

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LMSを選ぶ際にチェックすべきポイントは、以下の5つです。

  1. 必要な機能が備わっているか
  2. セキュリティ対策はできているか
  3. 費用がかかり過ぎないか
  4. スマホやタブレットにも対応しているか
  5. サポート体制が整っているか

長期的に利用するからこそ、導入前に最適なLMSを選べるようチェックポイントを押さえておきましょう。

LMSを選ぶポイント1:必要な機能が備わっているか

LMSを選ぶ際に、必要な機能が備わっているかを確認しましょう。

各社提供するLMSには様々な種類があり、それぞれ持つ機能や特徴が異なります。

特にクラウド型は機能や操作性のカスタマイズが難しいデメリットがあります。そのため、学習の目的を達成するための機能が備わっているかどうか、導入前にしっかり確認しておきましょう。初月無料のクラウド型LMSもあるため、実際にお試しで使用してから導入を検討しても良いでしょう。

まずは自社の導入目的を明確にした上で、その目的を達成するための機能があるかどうか確認することをおすすめします。

三上 晃潤
監修者
三上 晃潤
どのような企業様でもまずおさえておくべきポイントは「導線」だと思います。受講する人が簡単にアクセスできるか、普段使っているツールからストレスなく学習コンテンツにたどり着けるかどうかは確認したほうが良いですね。
あとは、お客様からよく聞かれるのはデータ出力ですね。大抵のLMSは備えているかと思いますが受講履歴や学習状況を普段使用しているExcel等で出力できるかどうかはよく聞かれます。各社さんともHR分野におけるDXを意識されていますので、データの加工ができるか、他システムとデータ統合できるかを考えておられるようですね。

LMSを選ぶポイント2:セキュリティ対策はできているか

セキュリティ対策についても導入前に確認しておきましょう。

クラウド型はサービス提供会社のサーバー内に自社の情報を預けるため、自社が設定するセキュリティレベルと比較する必要があります。

導入前に各社どのようなセキュリティ対策をしているか、自社の基準と照らし合わせて確認してみることをおすすめします。

LMSを選ぶポイント3:費用がかかり過ぎないか

導入費用が予算内で収まるかどうかについても確認しておきましょう。

クラウド型なら費用は抑えられるものの、月々のランニングコストが発生します。支払い方法は、利用者数に限らず一定金額の支払いをする「月額固定制」と、利用者数に応じて支払い金額が変動する「従量課金制」があります。どちらの支払い方法がよりコストカットに繋がるかどうかも検討が必要でしょう。

オンプレミス型ならサーバーやインターネット環境などのインフラ整備、システムの構築費などクラウド型に比べて初期費用が高くなります。自社で運用するため、サーバー管理やメンテナンスにも費用がかかることを想定しておかなければいけません。

クラウド型とオンプレミス型で費用が大きく変わってきます。予算とも相談しながら、導入の検討をしましょう。

LMSを選ぶポイント4:スマホやタブレットにも対応しているか

スマートフォンやタブレットなどマルチデバイスに対応しているかどうかも確認しましょう。

マルチデバイス対応であれば、受講者のライフスタイルに合わせた学習方法を提供することができます。

例えば、スマートフォンやタブレット端末に対応しているLMSならインターネット環境さえあれば、場所や時間に縛られることなく受講できます。そのため、移動中のスキマ時間や休日など、受講者が学習のタイミングを自由に選ぶことができます。学習の機会を逃すこともなく、動画教材なら巻き戻しやリピート再生を活用して自分のペースで受講可能です。

働き方が多様化する現代において、受講者に合わせた学習スタイルが実現できるマルチデバイス対応は、必須と言えます。

LMSを選ぶポイント5:サポート体制が整っているか

サポート体制が整っているかどうかもLMSを選ぶ際のポイントです。

新システムを導入した場合、必ずと言って良いほど疑問や不明点が出てきます。その際、サポート体制が整っているサービスなら、導入から実装までアドバイザーにレクチャーしてもらいながら、スムーズに利用開始することができます。

例えば、以下のサポートがあると安心でしょう。

  • 導入時の機能や操作のアドバイス
  • 管理・メンテナンスなどの運用
  • データのバックアップ
  • 各種サービスの説明

またサポート形式は、電話やメール、チャットなどがあり、自社が利用する上で使いやすいかどうかも確認しておきましょう。

三上 晃潤
監修者
三上 晃潤
導入初期によくあるお悩みとして、これまでやってた業務の置き換えができるかどうか、置き換えられない部分はどう対応するのがいいのか、置き換えられる部分はより質を高める方法はないのか等が挙げられます。クラウド製品ですので、基本的に製品に業務を合わせるということを皆さま分かっていらっしゃって、せっかくシステムを入れるなら教育を良い方向に変えたい、教育のDXをしたいとお考えです。ただ、どうしても内部だけでは新たな視点が持てないので、客観的にアドバイスしてほしいと言われることも多々あります。ツールの使い方だけでなくそういった相談事にもサポートしてくれる窓口があると頼もしいですね。

関連記事:【2023年最新】おすすめLMS(学習管理システム)比較10選を紹介

LMSを活用するメリットとデメリット

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この章では、LMSを活用するメリット・デメリットについて解説します。

特にデメリットについては導入前に対策しておくこともできますので、ぜひご活用ください。

LMSを活用するメリット

LMSを活用するメリットは、以下の通りです。

対象者 メリット
受講者
  • 場所や時間に縛られることなく受講できる
  • テスト機能で理解度がわかる
  • 進捗状況や成績がデータ化されるため達成感がある
  • 他受講者とコミュニケーションをとることができる
管理者・教育者
  • 進捗状況がリアルタイムでわかる
  • アンケート機能で学習や教材の課題・改善点がわかる
  • テスト機能で受講者の理解度がわかる
  • 学習状況の共有ができる

受講者側のメリットは、インターネット環境があれば場所と時間に縛られず利用できることです。時間を有効活用し、自分のペースで受講できるため、学習のハードルが下がります。また、テスト機能で理解度が可視化され、自身の課題を明確にできるメリットもあります。

管理者・教育者側のメリットは、学習の進捗状況をリアルタイムで把握できる点にあります。従来の集合研修やeラーニングのみの導入だと、管理者から受講者への一方向的なアプローチだけであったため、管理者は受講者の状況を把握できないという課題がありました。

進捗状況がリアルタイムで把握できると、個人に最適なカリキュラムの作成や個別メッセージが送れます。その結果、効率的かつ効果的な学習を促すことが可能です。また、アンケート機能で受講者の意見を集計し、教材の課題や改善点を明確にできるというメリットもあります。

LMS活用時に考えられるデメリット

LMSを活用するデメリットは、以下の通りです。

対象者 メリット
受講者
  • 学習のモチベーションを維持しにくい
  • 受講するためのデバイスとインターネット環境が必須
  • 集合会場のような緊張感や臨場感が感じられない場合がある
管理者・教育者
  • 実技習得に向けた学習教材の提供が難しい
  • 教材作成に時間がかかる
  • オンプレミス型の場合メンテナンス可能な社員の確保が必須
  • ネットワーク・サーバーなどインフラ整備が必要

受講者側のデメリットは、学習のモチベーションを維持しにくい点が挙げられます。なぜなら一人で受講しなければいけないからです。一人で受講する環境でもモチベーションを維持できる教材の提供が必要になります。
最近のLMSでは、チャットや掲示板などのコミュニケーションツールがあるため、受講者のモチベーションを維持しやすい工夫がされています。導入の際は合わせて確認してみましょう。

管理者・教育者側のデメリットは、オンライン学習であるため、実技形式の学習が難しいという点が挙げられます。
実技習得を目的とする学習では、テキスト型などの教材だけでなく動画やライブ配信などを用いて、イメージを持ちやすい教材を提供する必要があるでしょう。
最新のLMSではVRによる仮想体験型の学習もできるため、実技に近い学習も可能となっています。

その他、既製品で学習ニーズが満たせない場合、独自の教材を作成する手間がかかります。教材制作には専門の知識とスキルが必要であるため、制作コストがかかり、管理者にとって大きな負担となります。教材作成サービスやサービス提供会社のサポートを利用して管理者の負担を軽減しましょう。

関連記事:LMSのメリット・デメリットとは?効果的な活用方法をわかりやすく解説

LMSの導入がおすすめな企業・教育機関

LMSにはメリットが多数ありますが、次のような企業や教育機関はLMSを導入することをおすすめします。

  • eラーニングを導入したい
  • 学習管理を効率化したい
  • 多くの受講者に学習してもらいたい

上記のような企業や教育機関がにLMSの導入がおすすめな理由について詳しくみていきましょう。

eラーニングを導入したい

企業での研修や教育機関での学習にeラーニングを取り入れようと思っている場合、LMSを同時に導入するのがおすすめです。

LMSはオンライン学習システムのため、オンライン上で学習するeラーニングをより効率よく効果的に学べるようにでき、管理者・講師の方の業務負担を軽減できます。

管理者や講師の方の業務軽減は社内のリソースを増やし、他の業務に時間を費やせたり残業を減らせたりするなどのメリットもあります。

「すでにeラーニングは導入しているがLMSはまだ」という企業や教育機関もLMSの導入を検討してみましょう。

学習管理を効率化したい

LMSは学習管理を行いやすいというメリットがあるため、受講者に効率よく学習してほしいという企業や教育機関にもおすすめです。

例えば、大手企業で全国に店舗があり全スタッフに新商品の取り扱い方を教育したい場合、効率よく学習してもらわなければすぐに実践に活かせません。

LMSは受講者側だけでなく管理者側も受講者の学習進捗を確認できるため、どのスタッフが学習しているか・いないかを一目で把握できます。

多くの受講者に学習してもらいたい

LMSは多くの人の受講履歴を把握できたり受講者によって教材を変更できたりするため、多くの受講者に学習してもらいたい場合にもおすすめです。

とくに役職がついている様々な立場の人や組織別教育といった学習に向いており、受講者・管理者ともに立場に合ったピンポイントな学習を行いやすいでしょう。

LMSの導入成功事例を3つ紹介

この章では、LMSの導入事例を3つ紹介します。

導入後のイメージを持つために、様々な導入事例を見ていきましょう。
(一般に公開されているLMSの導入事例を含みます。Learn365(旧LMS365)の導入事例はこちらのページで紹介しております。)

導入事例1:英国のW大学

英国のW大学は、BYOD(Bring-Your-Own-Device)ポリシーの導入により、学生の受講がスムーズに行えるようになりました。

BYODとはBring-Your-Own-Deviceの略称で、業務に私物を持ち込み使用する意味です。自分のスマートフォンやタブレット端末から受講可能となり、学習スタイルが柔軟に対応できるようになりました。

また学習管理機能により、個別またはグループ単位で受講者のサポートを行なえるようになりました。

導入事例2:大手飲食チェーンM社

大手飲食チェーンM社は、LMSの導入でマニュアルの電子化や動画を使った学習を推進しました。店舗を再現した仮想空間で、接客を学べるVRを使ったアルバイト向け研修を先行導入し、教育コストの削減を実現しました。

また調理やトラブル対応を学べるツールを導入し、LMSの学習管理機能と融合させることで、外食産業では画期的かつ先進的な取り組みを行うことができました。

導入事例3:自動車メーカーT社

自動車メーカーT社は「受動的な学び」から「能動的な学び」への変革を目指す取り組みの一環としてLMSの導入を実施しました。

導入により「集合研修」から「自学自習・現場OJT主体の能動型教育」を実現し、好きな場所から学べる環境を整備しました。また、以前は国内外で異なる教材を使用していましたが、LMSの導入で教材や教育内容の統一も実現できました。

LMSの理解を深めて導入を検討しよう

本記事では、LMSの基礎知識や選ぶ際のポイントについて詳しく解説しました。

LMSには学習・教材管理機能が備わっており、eラーニングによる学習を効率的かつ効果的に進めることができます。

LMSを導入する際は、以下の5つのポイントを確認しましょう。

  • 必要な機能が備わっているか
  • セキュリティ対策はできているか
  • 費用がかかり過ぎないか
  • スマホやタブレットにも対応しているか
  • サポート体制が整っているか

上記ポイントを押さえてLMSを選ぶと、維持・管理がしやすくなります。加えてLMSのメリット・デメリットを踏まえて、自社に最適なサービスを選べるようになりましょう。

eラーニングシステムを導入するなら「Learn365(旧LMS365)

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導入するメリットは、以下の3つです。

  • 導入が簡単
  • 簡単にコンテンツを作成・配信・管理できる
  • Microsoft365上で動作する唯一のLMS

eラーニングシステムを導入する企業にとって最も不安なのが、システムの構築と運用管理ではないでしょうか?

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またLearn365(旧LMS365)はMicrosoft365上で動作する唯一のシステムです。

Word、Excelをはじめ、様々なファイル形式に対応しているため、従来から慣れ親しんだツールでコンテンツの作成や配信、管理ができます。そのため、導入後に操作がわからないという利用者や管理者のストレスは軽減されます。

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監修者

三上 晃潤

三上 晃潤(株式会社ソフィア 事業開発部 リーダー)

人事部、広報部、経営企画部、情報システム部を中心に、eラーニングシステムを活用した課題解決の提案やLearn365(旧LMS365)の導入支援を行う。最大手コンビニチェーンや最大手商社等の窓口を担当し、年間25,000ライセンス以上の販売実績を持つ。

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