ブレンディッドラーニングとは?メリットや注意点・活用ポイントを解説

eラーニングの活用を検討する際に、「ブレンディッドラーニング」というフレーズを耳にした方も多いのではないでしょうか?ブレンディッドラーニング(Blended Learning)とは、eラーニングや集合研修など、複数の学習方法を組み合わせた学習形態のことを言います。

本記事ではeラーニングの活用において重視されているブレンディッドラーニングについて、メリットやポイントについて解説しています。

  • ブレンディッドラーニングとは?
  • ブレンディッドラーニングを導入するメリット
  • ブレンディッドラーニングの流れの例
  • ブレンディッドラーニングを導入する際のポイント

ブレンディッドラーニングについて正しく理解し、ぜひ導入を検討してみてください。


ブレンディッドラーニングとは?

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本章ではブレンディッドラーニングの概要について説明します。

  • 複数の学習方法を組み合わせること
  • 学習方法の組み合わせ方

複数の学習方法を組み合わせること

ブレンディッドラーニング(Blended Learning)とは、複数の学習方法を組み合わせた(blend:融合させる、混ぜ合わせる)学習形態のことを言います。組み合わせることで、それぞれの学習方法のメリットを活かし、デメリットをカバーすることが可能です。

組み合わせる学習方法には、eラーニング・集合研修(グループワーク)・実技研修などがあり、学習内容に応じて組み合わせることで学習効率・効果を高めることができます。

学習方法の組み合わせ方

ブレンディッドラーニングの効果を高めるためには、学習方法の組み合わせ方が重要になります。学習内容にもよりますが、知識の習得や定着・実践の段階に合わせて適切な学習方法を提供することがポイントとなります。

例えば、事前学習や初歩的な知識のインプットの段階では、受講者のペースで進めやすいeラーニングでの学習がおすすめです。集合研修と比較し、分からない部分があれば何度も教材を確認、理解できる点がeラーニングの利点と言えます。

知識やスキルの定着を促す段階では、集合研修や実技研修がおすすめです。事前にインプットした情報をもとに発言したり、手を動かしたりしてアウトプットをすることで、より記憶に定着させることができます。また、講師から直接指導を受けながら手を動かし、学ぶことで実践に使えるスキルを身につけることも可能です。画面越しに学ぶことが中心となるeラーニングと比較し、実際の場面を意識した学習を行える点が集合研修・実技研修の利点と言えるでしょう。

各学習段階に適した学習方法を取り入れることが、ブレンディッドラーニングの効果を最大化させるポイントです。


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ブレンディッドラーニングを導入するメリット

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ブレンディッドラーニングの導入で、どのようなメリットが得られるのでしょうか。

下記のメリットについて紹介します。

  • 学習体験の向上と学習時間の効率化
  • それぞれの学習方法のデメリットをカバーできる

メリット1:学習体験の向上と学習時間の効率化

ブレンディッドラーニングを導入するメリットとして学習体験の向上と学習時間の効率化が挙げられます。

例えば、eラーニングとグループワークを学習に取り入れると、事前にeラーニングでインプットした知識をグループワークでアウトプットすることができるため、知識の定着だけでなく実践経験も身につけることができます。

eラーニングのみの場合、アウトプットする場面がないため、知識を使う場面や他者とディスカッションするといった経験を得ることができません。
また、グループワークのみ実施する場合、グループ内のメンバー全員が同レベルの事前知識を有していないなど、内容の濃いワークを実施できないというリスクがあります。

このように単一の学習方法のみでは、高い学習体験を提供することは難しいと言えます。また、知識の定着にも時間がかかるため、学習時間を効率化させることも難しいでしょう。

学習内容に応じてブレンディッドラーニングを取り入れ、より学習体験を向上し、効率的に学習を進めることが重要となります。

メリット2:それぞれの学習方法のデメリットをカバーできる

ブレンディッドラーニングを取り入れることで、それぞれの学習方法のデメリットをカバーできるという点もメリットです。

集合研修におけるデメリットは下記が挙げられます。

  • 研修時間が限られている
  • 会場や講師などの手配コストがかかる

集合研修とeラーニングを組み合わせることで上記のデメリットを補うことができます。eラーニングでは教材を事前に配布しておくことで、受講者は時間を気にせず学習を進めることが可能です。また、受講環境は受講者のPCやスマートフォンなどの端末となりますので、会場コストなども気にする必要はありません。

一方、eラーニングにおけるデメリットは下記があります。

  • 受講者や講師との交流が難しい
  • 学習のモチベーションが低下しやすい

上記のデメリットは集合研修を組み合わせることで補完することが可能です。
集合研修では、直接講師や受講者と対面して学習を行うため、自然と交流を行うことができます。分からない点もリアルタイムに質問したり、気軽に会話したりすることで解決に繋げることもできるでしょう。また、同じように学習に取り組んでいる仲間として交流ができるため、学習に対してモチベーションを向上させることもできます。

上記のブレンディッドラーニングは一例ですが、それぞれの学習方法が持つデメリットを補完するような別の学習方法を組み合わせることが重要となります。

ブレンディッドラーニングの流れの例

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本章では集合研修とeラーニングを取り入れた「営業研修」を例に学習の流れを紹介します。学習内容等に応じてステップは変化しますが、教材をどのように設計したらよいか分からない方はぜひ参考にしてください。

  • ステップ1:eラーニング教材で事前学習
  • ステップ2:集合学習
  • ステップ3:eラーニングで復習・フィードバック
  • ステップ4:受講者のフォロー

また、受講者に学習全体の流れをあらかじめ説明しておくことも大切です。集合学習までに事前学習を終わらせておく必要がある場合は、集合学習のスケジュールや事前学習の合格ライン等を明確にして、共有しておきましょう。

ステップ1:eラーニング教材で事前学習

まず、eラーニングで配布した教材をもとに事前学習を行います。営業する商材について知識をインプットし、トークスクリプトを暗記させることで、後に行う集合学習をスムーズに実施することが可能です。

LMSを活用してeラーニングを実施する場合、クイズ機能を用いて学習内容のテストを行うこともできます。商材についての知識とトークスクリプトの暗記度合いをテストで確認し、合格ラインに到達した受講者のみ集合学習に進めるといった対応も可能になります。
(※クイズ機能が搭載されているかどうかは各LMSのサービス提供会社にご確認ください。)

ステップ2:集合学習

eラーニング教材で基本的な知識のインプットができたら集合学習を行います。営業研修では、事前に学習しておいた知識やトークスクリプトを用いて、営業ロールプレイングをグループで行い、実践的なスキルを身につけます。

事前に学習した内容をもとにロールプレイングを行い、事前学習だけでは得られなかった知識や経験をまとめます。また、上手く話せなかった部分や詰まった部分、質問に応えられなかった部分等もメモしておくことで、より実践に基づいた知識を定着させることができます。

ステップ3:eラーニングで復習・フィードバック

集合学習で実践的な経験を身につけた後は、さらに知識を定着させるために復習を行います。
集合学習時にメモした内容をもとにeラーニング教材を見返すことで、より理解を深めることができます。

また、ロールプレイングのフィードバックを受講者に伝えることでも、受講者が自身の課題を明確に把握しやすくなるでしょう。

ステップ4:受講者のフォロー

ステップ1〜3のサイクルを繰り返すことで、より学習の効果を高めることができます。徐々に苦手な部分やできなかった部分が少なくなり、営業としてのスキルを定着させることが可能になります。

ブレンディッドラーニングを取り入れる際は、受講者のフォローを行うことも忘れないようにしましょう。

例えば、集合学習においてほとんどの受講者が同じ部分で詰まっている場合、事前学習で提供している教材が不足している可能性があります。受講者に対してアンケートを実施し、学習教材を改善する必要があるかどうか確認しましょう。

LMSのアンケート機能を用いることで容易に受講者の声を収集し、分析することが可能です。
学習教材や集合学習だけでなく学習全体を通して改善すべき部分がないか、常に意識しておきましょう。

参考:LMSの主な機能一覧【選び方のポイントや導入時の注意点も解説】

ブレンディッドラーニングを導入する際のポイント

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本章ではブレンディッドラーニングを導入する際に押さえておきたいポイントを解説します。

  • ポイント1:学習内容の一貫性を保つ
  • ポイント2:eラーニングの学習状況を把握する
  • ポイント3:適切な学習方法を組み合わせる

それぞれのポイントをチェックしてみましょう。

ポイント1:学習内容の一貫性を保つ

ブレンディッドラーニングでは複数の学習方法を組み合わせますが、その際に内容がぶれてしまわないようにしましょう。eラーニングや集合学習での学習内容や目的に一貫性を持たせることが重要となります。

もしeラーニングで事前に学習した内容と集合学習で実践する内容にずれがあると、受講者のモチベーションも低下してしまい、学習効果も向上しません。

学習教材を制作する際は、常にどのような目的で学習を行うのか確認しながら制作しましょう。

参考:eラーニングシステムの教材を使用・制作する際の注意点やポイントを紹介

ポイント2:eラーニングの学習状況を把握する

組み合わせる学習の効果を高めるためには、eラーニングなどの事前学習を徹底させる必要があります。

集合学習を組み合わせる場合、集合学習を実施するスケジュールや参加までに求める学習レベルを明確にし、それまでに事前学習を進めさせるようにしましょう。

LMSを用いることで受講者の学習進捗状況を把握することが可能です。また、学習の進捗が遅れている受講者には個別でメッセージを送ることも可能です。

ポイント3:適切な学習方法を組み合わせる

複数の学習方法を組み合わせるブレンディッドラーニングでは、学習内容に応じて適切な組み合わせを選択することが重要です。それぞれのメリットを理解し、デメリットを補完し合うように組み合わせなければなりません。

例えば、営業の集合研修において、トップセールスによるセミナー研修を実施することは適切と言えるでしょうか。販売する商材や受講者のモチベーションによっては効果的かもしれませんが、動画教材やライブ配信でも代用できるかもしれません。

より高い効果を上げるためには、実践的なワークが必要なのか、モチベーションを高めるセミナーが必要なのか等、学習目的に応じて適切な学習方法を選択するよう注意しましょう。

おすすめの記事:LMSのメリット・デメリットとは?効果的な活用方法をわかりやすく解説

ブレンディッドラーニングを取り入れて学習効果を高めよう

本記事ではブレンディッドラーニングのメリットや導入時のポイントについて解説しました。

本記事のまとめは以下になります。

  • ブレンディッドラーニングは複数の学習方法を組み合わせた学習形態のこと
  • 各学習のデメリットを補完して学習体験を向上し、学習時間を効率化することができる
  • 適切な学習方法を組み合わせ、学習内容の一貫性を保つことが重要となる

ブレンディッドラーニングを導入すれば、受講者の学習を効率化でき、それぞれの学習方法のデメリットをカバーしあうことができます。単一の学習手法では得られないメリットがあるため、ぜひ導入を検討してみてください。

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監修者

三上 晃潤

三上 晃潤(株式会社ソフィア 事業開発部 リーダー)

人事部、広報部、経営企画部、情報システム部を中心に、eラーニングシステムを活用した課題解決の提案やLMS365の導入支援を行う。最大手コンビニチェーンや最大手商社等の窓口を担当し、年間25,000ライセンス以上の販売実績を持つ。

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