eラーニングシステム構築(開発)にかかる費用とは?注意点や種類について解説

eラーニングシステムの構築(開発)を検討するなら、どれくらいの費用が必要になるかを知っておくことが重要です。

サービスの種類や特徴によってeラーニングシステムの構築費は大幅に異なるからです。そのため、予算内で自社に必要な機能を備えたシステムの構築をできるようになりましょう。

この記事では、eラーニングシステムの構築にかかる費用や開発費用に影響を与える3つの要素について解説します。

最後まで読むことで、eラーニングシステム構築費の相場が分かり、予算と相談しながら導入の検討ができるようになります。


eラーニングシステムでは何ができる?

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eラーニングシステムとは、インターネット回線を利用してeラーニングを管理・運用していくものです。

多くのeラーニングシステムではパソコン・スマートフォン・タブレット端末などインターネットへ接続できる様々な媒体で学習可能です。そのため、場所・時間を気にすることなく受講が可能であり、仕事や生活状況に柔軟に対応できる学習システムと言えます。

教材はPDF資料から動画やテスト形式まで幅広く対応が可能です。加えて、受講者の進捗状況をリアルタイムに把握できるため、個別カリキュラムを組んだり、人事評価として反映したりもできます。

また講師や会場の手配が不要になり、研修費用の削減ができるなど、eラーニングシステムを導入するメリットは十分にあります。

効果的な学習や研修コストの削減がしたい場合は、導入を検討しましょう。


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eラーニングシステムの導入で得られる効果

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eラーニングシステムの導入で得られる効果は、以下の2つです。

  • 研修効率が上がる
  • 学習管理の効率化

これらの効果から導入する具体的なメリットについて解説します。導入目的を達成するために必要な効果が得られるか考えていただけると幸いです。

研修効率が上がる

eラーニングシステムは研修効率の向上に繋がります。

インターネット環境さえあれば、場所・時間に縛られることなく、受講可能だからです。

例えば、出勤中の電車の中や外出先でのスキマ時間、休日自宅からでも受講できます。またパソコンやスマートフォン、タブレット端末などマルチデバイス対応であることも、受講者の研修参加へのハードルを下げられるでしょう。

従来の集合研修だと全社員が一斉に集まり受講することが難しいという課題がありました。一方で、eラーニングシステムなら研修の機会が平等に与えられ、同じ教材を使用するため学習内容の統一も実現できます。

これらより、受講者は効率的に学習ができ、企業全体のスキルや生産性の向上を達成できるでしょう。

学習管理の効率化

eラーニングシステムは学習管理の効率化にも繋がります。

eラーニングシステムには受講者の学習到達度や進捗状況、成績などを自動でデータ化する機能があるからです。この機能により個人のレベルを簡単に可視化でき、人事評価に反映することもできるでしょう。

自動でデータ化できる項目は、以下の通りです。

  • 出席率
  • 進捗状況
  • 学習到達度・成績(テスト機能)
  • 受講者からの意見(アンケート機能)

人事担当者は全社員の成績やスキルを把握し、企業にとって最適な配属をしなければいけません。しかし企業規模が大きくなるにつれて、個人のスキルを把握するのは難しいという課題もあります。

eラーニングシステムを導入すると学習管理の効率化ができ、個人のスキルも把握しやすくなるため、適切な人事評価や配属ができ、企業の成長にも貢献できるでしょう。

eラーニングシステムの3つの種類

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eラーニングシステムの種類は、以下の3つです。

  1. クラウド型
  2. パッケージ型(オンプレミス型)
  3. スクラッチ型

種類ごとの特徴や費用の違いについて知ることで、自社に最適なシステムや導入後の運用方法を検討できます。

種類1:クラウド型

クラウド型(ASPサービス)とは、提供会社が構築したクラウド上のeラーニングシステムにログインしてサービスを利用する方法です。

自社サーバーの手配やインフラの整備が不要であるため、スピーディーに導入できたり、バージョンアップなどの管理・運用の手間がなかったりするメリットがあります。また自社制作の学習教材をアップロードできるサービスもあるため、独自コンテンツの拡充もできます。

一方で機能自体のカスタマイズは難しく、操作性などをこだわりたいという企業には向いていないでしょう。

種類2:パッケージ型

パッケージ型(オンプレミス型)は、既に完成したeラーニングシステムを自社サーバーに導入する方法です。導入には自社サーバーの手配やインターネット環境などのインフラの整備が必要になります。

一方で機能や操作性など導入時にカスタマイズができるため、柔軟性の高いeラーニングシステムと言えます。特に操作が難しいと受講者が利用しない可能性があります。利用者目線の機能をカスタマイズできることは、パッケージ型の強みでしょう。

種類3:スクラッチ型

スクラッチ型とは、自社サーバーに1からeラーニングシステムを構築する方法です。

クラウド型やパッケージ型よりも導入に時間がかかる一方で、既製品にはない独自の機能の構築もできるメリットがあります。そのため、理想通りの学習システムを構築し、長期的な運用をする方におすすめです。

また場合によってはパッケージ型にカスタマイズするよりも、スクラッチ型で1から構築する方がコストカットになります。相場を知るという点においても、各社で概算を出してもらい、検討すると良いでしょう。

【種類別】eラーニングシステムの開発・構築費用

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この章では、eラーニングシステムの種類別で開発・構築費用について解説します。

システムの違いで構築費用が大幅に変わってくるので、予算と照らし合わせながら導入を検討しましょう。

クラウド型の開発・構築費用

クラウド型の開発・構築費用は「5〜20万円前後」とパッケージ・スクラッチ型に比べて安く抑えることが可能です。

なぜなら自社サーバーへの構築が不要だからです。また、クラウド型の中には、無料サービスもあります。例えば、ビジネススキルなら「Schooビジネスプラン」、プログラミングなら「ドットインストール」などが有名です。

導入後の維持費は、月額使用料となります。料金体制は、利用者数にかかわらず固定額を支払う「月額固定制」、利用者数(ID数)に応じた金額の「従量課金制」です。受講者の数や利用期間によりコストカットできるサービスを選ぶと良いでしょう。

初期費用を抑え、速やかに学習システムを導入したい場合におすすめです。

パッケージ型の開発・構築費用

自社サーバーにeラーニングシステムを構築するパッケージ型の開発・構築費用は「100〜500万円前後」です。

サーバーの手配やインターネット環境などのインフラの整備費用も含まれるため、高額になります。パッケージ化されたeラーニングシステムに加えて、自社独自のカスタマイズをする場合、個別見積となり100万円以上の追加費用が必要になるでしょう。

自社に最適化された学習システムを実現し、受講者の学習へのモチベーションをクラウド型よりも高めたい場合はパッケージ型を検討してもよいでしょう。

スクラッチ型の開発・構築費用

自社サーバーに1からすべて構築するスクラッチ型の開発・構築費用は「数百万円〜数千万円」規模の予算が必要となります。構築にはプログラマー・エンジニアが必須であり、高額な費用の大半が人件費となります。

人件費の詳細は、以下の通りです。

  • プログラマー:40〜100万円前後/月
  • エンジニア:60〜160万円前後/月

個人・大手発注、依頼するエンジニアのスキル、制作期間によって金額は変動します。制作期間が長期化するほど、費用が増えることも知っておきましょう。予算内でどの程度まで学習システムを構築できるかを見極め、導入を検討する必要があります。

eラーニングシステムの開発費用に影響を与える3つの要素

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開発費用に影響を与える要素は、以下の3つです。

  • 人件費
  • 開発期間
  • 発注先

これらの要素について理解しておくと、開発費用の概算や目安を把握できます。

要素1:人件費

eラーニングシステムの開発費の大部分は、人件費です。そして開発するプログラマーやシステムエンジニアの賃金は、月もしくは日にち単位で加算されます。

例えば、以下の条件で開発したとします。

  • 下請けor個人のプログラマー3人
  • 中堅システムエンジニア1人

下請け or 個人のプログラマーにかかる人件費が月あたり50万円(平均40〜60万円)とすると、3人で150万円/月となります。システムエンジニアはスキルにより相場に開きがありますが、月当たり100万円(平均80〜120万円)と仮定します。これらを合計すると1ヶ月あたり250万円の人件費が必要になります。この1ヶ月あたりの人件費と後述するeラーニングシステムの開発期間を掛け合わせると、開発全体で必要となる人件費を算出することができます。

また、この他にもサーバーの手配やインターネット環境などのインフラ整備を含め、開発費として考えなければいけません。

要素2:開発期間

開発期間もeラーニングシステムの開発費用に大きく影響します。

先述したようにプログラマーやシステムエンジニアの人件費は月日単位で加算されます。そのため、開発期間が長くなるほど費用も高くなるでしょう。

例えば、以下条件で開発期間が3ヶ月だったとします。

  • 下請けor個人のプログラマー3人
  • 中堅システムエンジニア1人

1ヶ月あたりの人件費が「250万円」とすると、3ヶ月であるため合計「750万円」が人件費として必要になることがわかります。そのため、要素1で解説した人件費に加えて、開発期間についてもよく検討した上で予算を組む必要があります。

契約交渉の際に最短期間を確認して、無駄な出費を避けましょう。

要素3:発注先

発注先もeラーニングシステムの開発費用に影響を与える要素です。

理由は、費用と品質が必ずしも比例しないことにあります。つまり大手企業が提供する高額な開発プランが高品質なeラーニングシステムとは限らないということです。

実際に受注後は下請けへ外注する場合もあり、大手企業に属してないプログラマーやエンジニアが構築している可能性もあります。

発注先で重要なのは、自社に最適なeラーニングシステムを開発してくれる会社やサービスであるかです。導入目的が達成できなければ、高額なシステムを構築しても意味はありません。

予算内で最適なシステムの開発ができ、リリース後もサポート体制が充実していることなどを考慮して発注先を選びましょう。

eラーニングシステムの開発を発注する際の3つの注意点

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eラーニングシステムの開発を発注する際の注意点は、以下の3つです。

  • 複数社に見積もりを依頼する
  • 大手企業であることを決め手にしない
  • 契約内容をよく確認する

これら3点に注意しておくと、予算や品質に納得した上で導入でき、その後のトラブル防止にも繋がります。具体的な方法を解説しますので、ぜひご活用ください。

注意点1:複数社に見積もりを依頼する

eラーニングシステムの開発を発注する際は、複数社に見積もりを依頼しましょう。複数社のサービスを比較検討すると、開発費用の相場を把握でき、自社に最適なサービスを検討できます。

見積もりを依頼は、提案要望書(RFP)を準備して臨みましょう。提案要望書で考えておく具体的な内容は、以下の通りです。

  • 予算
  • 開発期間(いつから使いたいか)
  • 必要な機能
  • 必要な学習コンテンツ
  • 現在利用中の学習システム(あれば)
  • 自社の研修や社員教育の課題

提案要望書を考えて見積もりを依頼するメリットは、具体的な費用や開発期間が分かり、他社と比較検討しやすい点です。また本契約の際に費用や期間の大幅な見直しをすることなく、安心して依頼できます。

このことから複数社に見積もり依頼するメリットは大きいでしょう。

注意点2:大手企業であることを決め手にしない

eラーニングシステムの開発を発注するなら、大手企業を決め手にしないことをおすすめします。

大手企業が高品質なeラーニングシステムを開発できるとは限らないからです。

大手会社に依頼する場合、エンジニア1人に対して月あたり数百万円の費用が必要です。しかし大手企業の中には、開発業務を下請けエンジニアに依頼するため、費用と品質が比例しないこともあります。

発注先を選ぶのに重要なのは、予算内で導入目的を達成できるかどうかです。大手企業を含め、複数の会社を比較・検討しましょう。

注意点3:契約内容をよく確認する

契約内容は十分確認しましょう。契約後に認識のズレによるトラブルを回避できるからです。

具体的には、以下の書類を準備して契約に臨むと良いでしょう。

  • 契約書
  • 発注書
  • 秘密保持契約書(NDA)

上記書類に加えて、以下項目も確認しておきましょう。

  • 納品後の不具合に対する保証
  • 支払いサイクル
  • 納期遅れの対応方法

秘密保持契約書を締結したことがない場合は、経済産業省のテンプレートをご活用ください。

導入後もサービス提供会社と長い付き合いになるからこそ、トラブルがなく、良好な関係が保てるようにしておきましょう。

参考資料:経済産業省/秘密保持契約書のテンプレート

まとめ: 予算に応じたeラーニングシステムの開発・構築を検討しよう

以上、eラーニングシステムの構築(開発)費用や注意点について解説しました。

開発費用は、導入するシステムの種類や人件費、期間で大きく変わります。そのため、複数社に見積もりをしてもらい、相場を知ることが重要です。また、提案要望書を持参して本契約時に近い費用を出してもらうと良いでしょう。

導入するサービスを決めたら、次は契約です。契約の際は、必ず以下項目を確認しましょう。

  • 納品後の不具合に対する保証
  • 支払いサイクル
  • 納期遅れの対応方法

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監修者

三上 晃潤

三上 晃潤(株式会社ソフィア 事業開発部 リーダー)

人事部、広報部、経営企画部、情報システム部を中心に、eラーニングシステムを活用した課題解決の提案やLearn365(旧LMS365)の導入支援を行う。最大手コンビニチェーンや最大手商社等の窓口を担当し、年間25,000ライセンス以上の販売実績を持つ。

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