eラーニングの普及に伴い、様々な機能を備えたLMS(学習管理システム)が開発されてきた一方で、機能や種類の多さに戸惑っている方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、以下の内容について詳しく解説します。
- LMSの主な機能や活用方法について
- LMSの導入事例
LMSを初めて導入する方でもイメージを持てるように分かりやすく解説しています。
eラーニングとLMSの違い
この章では、eラーニングとLMSの違いについて解説します。
これらの違いを正しく理解し、LMSの必要性について考えましょう。
eラーニングとは
eラーニングとは、インターネット環境下で受講するオンライン教材のことです。パソコンやモバイル端末に対応した新しい学習ツールとして、近年注目されています。
eラーニングのメリットは、以下の2つです。
- 場所や時間に縛られない
- 教材の種類が豊富
インターネット環境があれば、場所や時間に縛られることなく学習することができます。そのため、出先や通勤中の電車やバスなどのスキマ時間を有効活用できます。
また、従来のようなテキストやPDF教材に加えて、動画やライブ配信など多様な形態に対応していることもメリットです。受講者の学習意欲を引き出し、飽きさせない学習を提供することも可能になります。
管理者側も研修場所や講師の確保、毎年の教材作成が不要となるため、教育コスト全体の削減にも繋げることができます。
LMSとは
LMSとは「Learning Management System」の略で、eラーニングの学習を管理するシステムのことです。eラーニング学習を効果的かつ効率的に行うための機能が備わっています。
具体的な機能は、以下の2つです。
- 学習管理
- 教材管理
学習管理とは、受講者の進捗状況や学習履歴を確認できる機能のことです。従来eラーニングは教材の提供はできるものの、受講者の進捗状況は把握できないという課題がありました。LMSを用いると受講者の状況をデータで自動集計することができます。
また、進捗状況に応じて個別にメッセージを送信したり、個人カリキュラムを作成したりするなど、学習効果をさらに高める活用方法があります。
LMSのメリットについてはこちらの記事でも詳しく解説しております。合わせてご確認ください。
LMSのメリット・デメリットとは?効果的な活用方法をわかりやすく解説
教材管理とは、学習コンテンツの補充や作成をする機能のことです。既存教材や自社で作成したオリジナル教材をアップデートし、受講者の学習ニーズを満たしていくことができます。また、アンケート機能を用いて教材の課題を抽出し、改善を進めていくと、より学習教材の質を高めていくことができるでしょう。
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LMSの主な4つの機能
LMSの主な機能は、以下の4つです。
- 教材の作成や配信
- 学習状況の管理
- マルチデバイス
- コミュニケーション解説
ただし、導入するLMSの種類や費用により機能は異なるので、検討しているサービス内容の確認が必要です。
これら機能の活用方法をイメージするために、ご活用ください。
機能1:教材の作成や配信
LMSの機能の1つに教材の作成や配信があります。
LMS内にあらかじめ準備されている教材をそのまま受講者に配布することもできますが、独自で教材を作成することもできます。販売している商品や独自の接客ルールなど、自社オリジナルの内容を教材として配布したい場合は、教材の作成機能を活用することで解決できます。
教材の作成はサービス提供会社のサポートが受けられる場合もあるので、導入するLMSにサポートオプションがあるかどうかを確認しておきましょう。
教材作成のプロにアドバイスをしてもらいながら、自社独自の学習コンテンツを制作することで、より学習ニーズを満たす高品質な教材が作成可能です。
機能2:学習状況の管理
LMSの機能には学習状況の管理機能もあります。
例えば、以下の4つが可能です。
- 学習進捗状況の確認
- 学習履歴の確認
- 理解・到達度の確認
- 成績データの集計
進捗状況や学習履歴から受講者ごとの傾向を把握できるため、進捗が遅れている受講者へ個別メッセージを送信したり、個別のカリキュラムを作成したりすることができます。また、テストやアンケート・レポート機能を活用することで、学習理解・到達度を確認することも可能です。
LMSで自動集計された成績データは、人事評価の指標に活用することができます。主観に偏った評価ではなく成績データに基づいた人事を行うことができるため、将来的な企業の生産性向上も期待できます。
機能3:マルチデバイス
マルチデバイスにも対応しています。ただし、すべてのLMSが対応しているわけではないので注意が必要です。
例えば、スマートフォンやタブレット端末などのインターネット環境下であれば、場所や時間に関係なく受講できます。そのため、出先や通勤時間などのスキマ時間を有効活用できます。また、受講者は自分のペースで自由に学習できるでしょう。
集合研修のように場所や時間が決められていないため、学習のハードルも下がり、出席率の向上も期待できます。パソコン以外からもアクセスできるため、受講者同士で情報共有もしやすくなり、学びを深める機会作りにもなります。
機能4:コミュニケーション
LMSにはコミュニケーションツールとしての機能もあります。
LMSにはチャットやメッセージ、ライブ配信機能など様々なコミュニケーションツールが搭載されています。「教育者と受講者」「受講者と受講者」など、相互にコミュニケーションを取ることで、学びを深めたり、情報共有をしたりすることができます。
また、ライブ配信機能を活用すれば臨場感のある学習を提供することもできます。合わせて、グループディスカッション等も実施することで、より相互でコミュニケーションを取りながら学習を進めることができるでしょう。
様々なLMSを比較した記事はこちらになりますので、製品の詳細を比較したい方はこちらをご確認ください。
【2022年最新】おすすめLMS(学習管理システム)比較10選を紹介
LMSの活用方法
この章では、LMSの活用方法について、以下の4つの研修を例に解説します。
- 新入社員研修
- 能力研修
- コンプライアンス研修
- 教育現場の研修
自社での活用方法をイメージすることができますので、ぜひご活用ください。
新入社員研修
LMSは新入社員研修に活用することができます。
例えば、社員の入社年度をユーザー属性として登録し、新入社員だけに教材の配信をすることができます。このようにすることで、新入社員研修を各現場に任せている全国展開の企業であっても、統一した教育内容と学習機会を平等に提供することが可能になります。
新入社員は何から学べば良いかわからず、不安を抱えていることが多いため、学習到達度や進捗状況を明確にしてあげることが大切です。LMSを活用して確認できるようにすることで、自身の課題を特定し、さらに学習意欲の向上に繋げることができます。
また、新入社員のコミュニケーションツールとしても活用できます。新入社員同士で質問をしたり、相談したりすることで、不安や悩みを解決することができ、離職防止に繋げることができます。
能力研修
LMSは能力研修としても活用できます。
従業員のキャリア開発は、企業が成長していく上で必須です。そこで、LMSを活用することで、キャリア開発の機会を提供することができます。また、学習の場を設けるだけでも、自発的に学習するきっかけを作ることに繋がります。
LMSを活用した能力研修では、従業員全体のキャリア教育だけでなく、部署ごとに必要な能力開発や強化にも役立てることができます。専門的な教材を部署ごとに用意することで、それぞれ部署に配属された社員に適した教材をeラーニングとして提供することができます。
コンプライアンス研修
セキュリティリスクやSNSの炎上などが発生する昨今の情報社会ではコンプライアンス研修を定期的に開催することがとても重要です。
LMSを活用することで、最新の研修内容を全国の支店等に教材で配布することができます。
例えば、企業でSNSを活用する場合のルールやチェック体制などを学習教材として配布すると同時にチェックテストも実施することで、受講者に最新事例を受講させるだけでなく理解度も把握することができます。
SNSの運用や顧客情報を扱う担当者になるには、テストの合格を条件とする等、LMSを活用して研修の実施だけでなくリスクを削減するための手段としても活用することができます。
教育現場での講義
LMSは企業での活用だけでなく、教育現場でも活用することができます。
例えば、大学の講義をリモートで受講させたり、学習状況・成績管理をしたりなど、学生の管理を一括で行うことができます。
従来、紙で行っていたテストや講義内容のアンケート等もLMS上でできるため、印刷コストを削減し、集計効率を上げることができます。講義を実施している教授や講師なども、学生の学習管理にかける時間コストを削減することができるため、より研究や調査に時間を割くことができるようになります。
一方で、教育現場にLMSを導入する場合、受講専用の端末の確保やインターネット環境の整備などが必須である課題もありますので、個人の環境や予算により導入が難しい場合もあることに注意しましょう。
LMSの導入事例
この章では、LMSの導入事例10選について解説します。
導入後のイメージを持つために、様々な導入事例を見ていきましょう。
(一般に公開されているLMSの導入事例を含みます。LMS365の導入事例はこちらのページで紹介しております。)
導入事例1:英国のW大学
英国のW大学は、BYOD(Bring-Your-Own-Device)ポリシーの導入により、学生の受講がスムーズに行えるようになりました。
BYODとはBring-Your-Own-Deviceの略称で、業務に私物を持ち込み使用する意味です。自分のスマートフォンやタブレット端末から受講可能となり、学習スタイルが柔軟に対応できるようになりました。
また学習管理機能により、個別またはグループ単位で受講者のサポートを行なえるようになりました。
導入事例2:大手飲食チェーンM社
大手飲食チェーンM社は、LMSの導入でマニュアルの電子化や動画を使った学習を推進しました。店舗を再現した仮想空間で、接客を学べるVRを使ったアルバイト向け研修を先行導入し、教育コストの削減を実現しました。
また調理やトラブル対応を学べるツールを導入し、LMSの学習管理機能と融合させることで、外食産業では画期的かつ先進的な取り組みを行うことができました。
導入事例3:自動車メーカーT社
自動車メーカーT社は「受動的な学び」から「能動的な学び」への変革を目指す取り組みの一環としてLMSの導入を実施しました。
導入により「集合研修」から「自学自習・現場OJT主体の能動型教育」を実現し、好きな場所から学べる環境を整備しました。また、以前は国内外で異なる教材を使用していましたが、LMSの導入で教材や教育内容の統一も実現できました。
導入事例4:調理学校T
調理学校Tは、紙媒体からオンライン教材に変更することを目的にeラーニング・LMSを導入しました。また実技研修は教材を工夫することで、学習効率を高めることができました。
例えば、調理などの実技を撮影した動画教材を配布し、講義前に内容をイメージできる取り組みが行われました。その結果、実技のポイントがわかりやすくなり、講義の質向上に繋がりました。
導入事例5:エンタテイメント企業S社
エンタテイメント企業S社は、新オフィスに関する情報発信およびグループ各社のeラーニングを活用した知識習得の目的でLMSを導入しました。
その結果、人事部から新たに導入される規定・規則の情報発信の発信をスムーズに行えるようになりました。また、動画教材を配布することで、受講者が好きなタイミングで理解を深められる環境整備も行うことができました。
導入事例6:ITサービス企業R社
ITサービス企業R社では、大型ECサイトの運用の傍ら、出店舗の売上を最大化するためにMBAのフレームワークを元としたノウハウをeラーニングで提供していました。
そこで、既存のeラーニングの受講率・ログイン率・修了率の向上を目指し、LMSの導入を行いました。その結果、受講率・ログイン率・修了率は向上し、進捗状況を把握できるようになりました。
導入事例7:教育コンサルティング企業S社
教育コンサルティング企業S社は、受講者が主体的に学べる教材の作成をしている会社です。そのため、大量の教材コンテンツを短い期間の中で制作する必要がありました。
LMSを導入することで、教材作成にかかるコストの削減をするとともに、受講者が主体的に学べる高品質な教材を効率的に作成できるようになりました。また、インタラクティブ性のある学習教材で、最後まで飽きずに受講させる工夫も実現しました。
導入事例8:精密機器メーカーC社
精密機器メーカーC社は、個別教育で社員各自の学習の質を高めることを目的にLMSを導入しました。
その結果、LMSの学習履歴の取得で個人レベルの学習管理や成績データの分析が行えるようになりました。また受講者のスキルに合わせて様々な教材を準備することで、受講者それぞれのレベルに合わせた学習を提供できるようになりました。
導入事例9:大手ファストフードチェーンM社
大手ファストフードチェーンM社は「紙媒体の集計処理工数の削減」と「コンプライアンス遵守を徹底させる研修の実施」目的でLMSを導入しました。
誓約書の手続き・集計作業の工数削減や回答に対する速やかなフォローが実現しました。また、コンプライアンスに対する意識を高めることにも成功しました。
導入事例10:総合スポーツ用品メーカーM社
総合スポーツ用品メーカーM社は、研修コストを削減するためにLMSを導入しました。
M社は全国展開する企業であり、従来は全国の社員が一箇所に集合するスタイルで実施していました。しかし、移動に伴う交通費や出張経費などのコストが負担になるという課題がありました。
LMS導入によりオンライン学習を推進し、研修コストを削減することができました。また、受講者のレベル別にカリキュラムを作成することで、効果的な学習機会の提供も可能になりました。
LMSの導入を検討しよう
LMSの導入事例10選を、効果的な活用方法と合わせて解説しました。
要点を以下にまとめます。
- オンライン学習であるeラーニングを管理するシステムのことをLMSと言う
- LMSは企業の研修や教育現場で活用されている
導入事例でご紹介したように、LMSの活用方法は様々です。効果的かつ効率的な教育の実現や研修コストの削減など目的が導入事例ごとに異なります。そこで、重要になるのはLMSを導入後に自社でどのように活用していくか、という方針です。
今回ご紹介した事例をもとに、自社の導入目的とLMSに求める効果を明確にしてみてはいかがでしょうか。
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導入するメリットは、以下の3つです。
- 導入が簡単
- 簡単にコンテンツを作成・配信・管理できる
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LMSの導入する企業にとって最も不安なのが、システムの構築と運用管理ではないでしょうか?
LMS365なら新たにサーバーを用意する必要はなく、既存システム(Microsoft365)にインストールをするだけなので簡単に導入できて、セキュリティ面も安心できます。
Word、Excelをはじめ、様々なファイル形式に対応しているため、従来から慣れ親しんだツールでコンテンツの作成や配信、管理ができます。そのため、導入後に操作がわかないという利用者や管理者のストレスは軽減されます。
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