自律型人材とは?特徴やeラーニングを活用した育成方法について解説

時代の流れにそって、目まぐるしく生活が変化している現代、いかに迅速かつ柔軟に環境に適応していくかが企業の課題となっています。

最近は働き方改革や新型コロナウイルスの流行により、テレワークを導入する企業も増え、社員の自主性が重んじられるようになりました。

そんな中、注目されるようになったのが「自律型人材」です。自律型人材とは、自律的に成長していける人材のことです。

この記事では自律型人材について、特徴や育成方法を解説していきます。


自律型人材とは?

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今の時代、新入社員として求められる能力はどういったものでしょうか。
かつては、上司が出した指示に忠実な人物が求められていた時代もありましたが、現在では指示がなければ動けない人物は「指示待ち人間」などと言われ低評価がつけられてしまうことが増えています。

大きく変化を続ける社会において、企業が成長を続けていくためには、すべての社員が自主的に成長し、自律的な行動をとっていかなければなりません。
そこで求められる人材が「自立型人材」です。

自分で成長できる人材

自律型人材とは、「自律的に成長していくことができる人材」です。

具体的には、疑問を持ったら人に聞く前にまずは自分で調べてみたり、指示された業務について改善できる点はないかを模索したりすることのできる人のことを指します。

自律型人材は、言われなくても周囲の状況を見て自分にできることを探したり、自分から新たなアイデアを出したりすることができます。
また論理的思考を持って仕事に取り組むため、従来の進め方に疑問を感じたら改善提案をすることもできるでしょう。

このように人から指示を受けて仕事をするのではなく、自発的に行動を改善していくことができる自律型人材は、自分で成長していくことができます。

自律型人材の重要性

情報化や技術革新が進む現在の社会では、社会を取り巻く環境や常識が激しく更新されていきます。自律的に動くことができない人材である場合、周囲の成長についていくことができず取り残されてしまうでしょう。

日本では、満足に人材にコストをかけられている企業は多いとは言えないでしょう。
しかし、人材育成は企業の成長の根幹部分であり、決して軽視できる要素ではありません。
そこで、自律的に成長できる人材を育成していくことが、企業を成長させていくうえでの新たな指針として注目されるようになりました。

自律型人材が増えれば、組織全体の作業効率も上がり、業績を伸ばすことができます。自律型人材の育成は、企業がこれからも成長を続けていくためのカギとなるでしょう。


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自律型人材の重要性が高まった理由

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自律型人材が求められるようになった背景には、時代の流れによる価値観や雇用形態の変化があります。

本章では、自律型人材の重要性が高まった理由について、詳しく解説します。

経営の多角化

自律型人材の重要性が高まった背景には、経営の多角化があります。
市場経済が大きくなるにつれ、競争の激化、顧客ニーズの多様化・複雑化が課題となっている現在、企業は時代の流れに対応することが求められるようになりました。

そこで、時代の流れに対応するために、既存の製品や市場に依存せず、新しい分野で業績を伸ばそうとする企業が増えてきました。

複数の事業を展開することにより、経営基盤の安定やそれぞれの事業の相乗効果を期待することができます。また、社員のキャリアを広げられるという点も経営の多角化の利点です。

しかし、経営が多角化することで、社員も新たな分野に挑戦しなければなりません。
また、これまでよりも多くの人と関わりながら仕事をする機会が増え、業務上の負担が増えることもあるでしょう。

そこで、会社の指示だけでなく、自らの意志でも行動することができ、向上心を持って新しいことに挑戦できる自律型人材の重要性が高まりました。

プロフェッショナル人材の需要の高まり

従来の日本社会では、企業風土に合っているかどうかを一般的に重視していました。

そのため、新卒採用では職務を決めずに採用し、入社後の研修で本人の希望や適正から配属先を決めるというメンバーシップ型雇用が主流でした。
しかし、時代の流れと共に働き方が多様化していることや、技術の発達により専門性が高まったことなどが理由で、企業への帰属意識よりも個人のスキルが重視されるようになりました。

その結果、現在は企業の風土に合った人材よりも、どんな企業でも実績を残すことができるスキルを持っている人材、つまりプロフェッショナルになりうる人材の需要が高まっています。
企業によっては、必要な職務ごとに従業員を募集し、スキルや経験をみて採用するジョブ型雇用を実施する企業もあります。

特定の分野のプロフェッショナルになるためには、上層部からの指示だけでなく自ら目的意識を持って行動を起こし、自分を高めることができるポテンシャルが求められます。

自律型人材が持つ4つの特徴

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これからの時代に企業が成長を続けていくためには、自律型人材を育成していくことが重要だということがわかりました。
それでは、どのような人が自律型人材であるといえるのでしょうか。
自律型人材が持つ特徴を4つご紹介します。

自律型人材の特徴①:積極的に行動する

自律型人材は、積極的に行動することができます。
例えば、上司から指示される前に、自分で取るべき行動を考えたり、自分の抱えている業務に余裕があるときに、何か周囲の役に立てることはないかと声を上げたりすることができます。

積極的に行動をすることにより、仕事に対して真剣に取り組んでいることが周囲に伝わるため、信頼を得やすくなります。結果として、コミュニケーションが増え、円滑に仕事を進められるようになります。

また、積極性を持って業務に取り組むことで、当事者意識を感じやすくなるため、仕事を早く覚えることにもつながります。

自律型人材は、言われなくても行動を起こせるだけでなく、周囲にとっても刺激になり、手本となる行動を示すことができます。

自律型人材の特徴②:責任感が強い

責任感が強いのも自律型人材の特徴です。

自律型人材は、自分が受け持った任務や義務を果たそうとする意識を強く持っています。
そして、自分が組織でどのような働きを求められているかを自分で考え、その役割を全うします。

そのため、一時的な感情や誘惑に左右されることなく、そのときにやるべき業務に冷静に向き合うことができます。

そして、物事を滞りなく進めるために計画を立てて行動します。スケジュールを組んで仕事を進めるので、複数の人が関わるプロジェクトでも情報共有しながらうまく協力体制を取ることができます。

また、責任感が強い自律型人材は、視野が広く、さまざまな課題に気づくことができます。
このような人材は、人を管理する立場に向いているため、組織にとって重宝されます。

自律型人材の特徴③:自分の強みや課題を理解している

自律型人材は自分の強みや課題を理解し、業務に生かすことができます。
仕事を効率的に進めるためには、それぞれの強みを生かすことが大切だと考えるため、自分の強みや課題も分析しています。

自己分析ができていない人は、自分の伸ばすべき能力も克服すべき課題も把握していないため、これから何を学ぶのが自分のためになるのかの見通しが立ちません。
自分の強みや課題を理解している自律型人材は、自分の強みを更に伸ばすことでアピールポイントにできることがわかっているため、次に学習すべき内容を明確にすることができます。

課題は他の人の協力やツールによって補完します。苦手なことにとらわれずに、強みを生かして仕事を効率的に進めるため、自己肯定感を育てながら一層職務に邁進することができます。

自律型人材の特徴④:全体の作業効率が上がる

自律型人材は上司からの細かい指示がなくても、自分で判断して業務に取り組むことができます。それにより、上司や管理職は指示を出す負担が軽減されるため、自分の仕事に集中したり、新たな業務に積極的に取り組んだりすることができます。

また、自律型人材は自分がどのような工夫をすれば、周りの人が動きやすいかを常に考えながら動くことができるため、組織感の不和が生じにくくなります。

自律型人材は自分の意見を積極的に出すことができるため、組織全体での意見交換が活発になり、新たなアイデアが生まれたり、組織内の課題を解決したりと、全体に対して大きく貢献することができます。

結果として、全体の作業効率が向上すると言えます。

自律型人材の育成方法

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自律型人材は、職務を全うするだけでなく、全体の作業効率を上げる働きもあるため組織にとって非常に有益な存在です。
しかし、組織内に自律型人材がいない場合は、新たに自律型人材を採用しなければならないのでしょうか。

実は、教育環境が整っていれば自律型人材を育成することは不可能ではありません。自律型人材を育成するための方法をご紹介します。

目標設定をする

はじめに、本記事で紹介した自律型人材の特徴を軸に、自社に合った自律型人材とはどのような人材なのかを定義しましょう。自社の求める人物像がはっきりしていないと、教育環境を整える段階で具体的な方針が立たず、計画倒れになってしまうことがあります。

求める自律型人材を定義する際は、人材に期待する行動を具体的に定めることが重要です。
経営目標を達成するためにはどのような人材が必要なのか、組織の能力を発揮させるにはどのような行動が求められるのかを明確にしておきましょう。
重視するポイントをいくつか設定しておけば、自律型人材の育成を実施した段階で達成度を確認することができます。

もしも、具体的なポイントを設定することが難しければ、現在社内にいる人物の中で模範にしたい人材を例にあげて検討するとスムーズに考えることができます。その社員の行動や能力を分析して育成目標を設定しましょう。
もしも、その社員について改善すべきところがあるならば、その項目も育成目標に組み込むとよりよい人材像を設定することができます。

実践を意識した学習を行う

自律型人材の育成には、実践の前になぜ自律型人材の育成が必要なのか、自律型人材とはどのような人材のことを指すのかを指導しましょう。

自律型人材が求められる根拠がわからなければ、自律的な動き方がわからず、間違った方向に進んでしまい組織の秩序が乱れてしまう可能性があります。それぞれが組織のことを考えて自律的な行動を取ることができるよう土台を作っておきましょう。

ここで、意識したいのが急ぎすぎずに長期的な視点で育成計画を立てるということです。
いきなり行動や発言を変えるのは難しいことです。特に、これまで指示を出して業務を行っていた職場では、社員だけでなく管理職も自律的人材への理解が及んでいない可能性があります。

自分で考え、行動する能力は短期間で身に付くものではありません。少しずつ着実に成長できる環境を整えるということを意識しましょう。

安心して成長できる環境を整える

自律型人材を育成するためには、安心して成長できる環境を整えておくことも大切です。

いくら社内の方針で自律型人材を教育したいと考えていても、社内全体に自律型人材を許容する空気ができていないと、ポテンシャルのある社員でも能力を発揮できないことがあります。
保守的な雰囲気の企業では、自ら考えて行動を起こす社員に対して批判的な目を向けられることもあります。会社の学習体制を整えるだけでなく、自ら考え行動を起こすことを受容し推進していけるような雰囲気づくりも並行して進めていきましょう。

まずは社内で教育方針を共有し、自律的な行動を需要する空気を作り上げていきましょう。社員が能動的な行動を起こした際は、その結果に関わらず、行動を起こしたことに対するフィードバックを行うと効果的です。

自律型人材の育成にはeラーニングが最適?

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自律型人材を育成するうえでは、気軽に自発学習やスキルアップを行う環境が整えられていることが望ましいです。
しかし、一般社員や役員がこれまで以上に社員教育に時間をかけるのは難しく、人材育成専門の講師を用意することも容易ではないでしょう。

社員それぞれが時間・場所など、都合のよいタイミングで求める教材を学習することができるeラーニングの環境があれば、それぞれの社員が自律学習を効率的に始めることができるでしょう。

eラーニングは自律学習に適している

社員がスキルの習得の必要性を感じて、プライベートの時間に自発的に学習を進める場合もあります。
しかし、忙しくて時間が取れないという理由から、多くの人が学習を継続できず一過性の学習で終わってしまっています。せっかく、自律的な学びの機会を作ろうとしていても、継続しないで終わってしまうのはもったいないことです。

企業が社員教育の一環としてeラーニングを導入すれば、社員が学習する機会を失わずに継続へつなげることができます。業務時間の一部を学習時間にあてられるようにすれば、忙しくて時間が取れず学習を断念するということがありません。

例えば、近年ではマイクロラーニングといった5分以内の短いコンテンツで学習をおこなう手法が登場しました。マイクロラーニングを活用することで、スキマ時間を使って学習を進めることができるため、忙しい人でも継続することが可能です。

LMSの導入は必須

企業が自律的人材育成のためにeラーニングを活用するのであれば、LMSの導入は必須と言えるでしょう。

LMSとは、eラーニングをサポートするシステムのことです。LMSによって教材の管理や受講者の管理をすることができます。

モチベーションの維持という観点からも、LMSの機能は社会人の学習に効果的と言えます。LMSの機能を用いて管理者が受講者の学習状況をリアルタイムで確認することができます。
個別メッセージ機能や掲示板機能で質疑応答を行なったり、テスト機能を用いて学習効果を計測したりするなど、個々の受講者に対して柔軟にフォローすることができるため、受講者はモチベーションを保ちながら学習を進めることができます。

LMSの主な機能についてはこちらの記事で詳しく解説しておりますので、併せてご覧ください。

LMSの主な機能一覧【選び方のポイントや導入時の注意点も解説】

ソーシャルラーニングで自律学習を促す

LMSによっては、ソーシャルラーニングの機能があるものもあります。

ソーシャルラーニングとは、学習者グループを作って相互に教え合いながら学習を進める学習形態のことです。
企業の社員教育にソーシャルラーニングを導入すれば、先輩や上司などから実務でのノウハウを提供してもらうことができるため実践的な知識を得ることができます。
また、優れた知見を持つ社員がいれば、そのノウハウを組織全体で共有することができるため大きな成果につなげることができます。

自己啓発に積極的な社員のためのオンライン学習グループを作れば、社員同士で知識や経験を共有することができ、自律型人材の育成に役立ちます。

ただし、すべてのLMSがソーシャルラーニングに対応している訳ではないので、ソーシャルラーニングも踏まえてLMSの導入を考えている場合は、ソーシャルラーニングに対応した製品かどうか確認をしてください。

eラーニングで自律型人材を育成しよう

技術の進歩や情報化によって、企業の競争が激しくなった今、業績を上げるためには個人の力を伸ばしていくことが重要です。
そして、個人の力を伸ばしていくには、企業の一方的な教育では限界があり、自律的に成長していけるような自立型人材の育成が求められています。

自律型人材を育成するためには、LMSを活用したeラーニングがおすすめです。

LMSを活用したeラーニングなら、場所や時間を選ばずに気軽に学習を進めることができるため、学習意欲があるにもかかわらず、忙しさを理由に学習を諦めなければならない社員をサポートすることができます。

また、ソーシャルラーニングを行うことができる機能がついたLMSを導入すれば、社員同士で実践的な知識やノウハウを共有し、社員を高め合うことができます。

これからの時代、自律型人材の育成環境は企業にとって必須となるでしょう。
大切な人材を育て、企業を成長させるために、是非LMSの導入を検討してみてください。

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監修者

三上 晃潤

三上 晃潤(株式会社ソフィア 事業開発部 リーダー)

人事部、広報部、経営企画部、情報システム部を中心に、eラーニングシステムを活用した課題解決の提案やLMS365の導入支援を行う。最大手コンビニチェーンや最大手商社等の窓口を担当し、年間25,000ライセンス以上の販売実績を持つ。

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