自律的キャリア形成とは?必要性や企業の取り組み例、成功のポイントを解説

自律的キャリア形成とは、自分の目標や価値観を明確にしながら主体的にキャリアを築いていくことです。

従来は企業が社員のキャリアを形成する役割を担っていました。しかし、近年は働き方が多様化し、テクノロジーの進化や社会の変化が加速するなど、環境が大きく変化しています。

このような変化に対応するためには、企業や社会のニーズに合わせて自らのキャリアを形成していくことが求められています。

本記事では、自律的キャリア形成の必要性や企業の取り組み例と成功のポイントを解説します。


自律的キャリア形成とは?

現代の社会において、働き方は多様化し、テクノロジーの進化や社会の変化が加速しています。
このような環境下では、企業や社会のニーズに合わせて、自らのキャリアを主体的に形成していくことが重要になっています。これが、自律的キャリア形成です。

自律的キャリア形成の定義

自律的キャリア形成とは、自身のキャリアを見据え、主体的に目の前の仕事に意味付けをしながら働き、時代環境に合わせて継続的に学んでいる状態を指します。

従来の「企業が社員のキャリアを形成する」という考え方とは異なり、自律的キャリア形成では社員自らが主体的にキャリアについて考え、行動することが重要です。

自律的キャリア形成はなぜ必要か?

自律的キャリア形成が必要な理由は、大きく分けて3つあります。

1つ目の理由は、個人のモチベーションやエンゲージメントの向上です。自律的にキャリア形成に取り組むことで自分のキャリアをコントロールしているという感覚が生まれ、仕事に対するやりがいや意欲を高めることができます。

2つ目の理由は、企業の競争力の強化です。自律的にキャリア形成できる社員は、変化する環境に柔軟に対応し、新たな価値を創造できる人材です。企業は、このような人材を育成することで、競争力を高めることができます。

3つ目の理由は、社会の持続的な発展です。自律的にキャリア形成できる人材は、自分の強みや能力を活かして社会に貢献できる人材です。企業はこのような人材を育成することで、社会の持続的な発展に貢献することができます。


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自律的キャリア形成が進まない理由

自律的キャリア形成が重要視される一方で、実際に自律的にキャリア形成を進めている人は決して多くありません。その理由は、大きく分けて以下の6つに分けられます。

  • 自己認識不足
  • 学習意欲の低下
  • 行動力の欠如
  • 課題発見力の欠如
  • 問題解決力の欠如
  • コミュニケーション能力の欠如

自律的キャリア形成を実現するためにはこれらの要因を把握し、それぞれの課題を克服するための個人の努力や企業側からのサポートが必要です。

自己認識不足

自分の強みや弱みがわからない、将来何をしたいのかわからないといった自己認識不足は、自律的キャリア形成の大きな障壁となります。

自分の強みや弱みを理解していなければ、キャリアビジョンを明確にすることができず、主体的な学習や行動につながりません。

また、将来何をしたいのかをイメージできていなければ、目標に向かって努力するモチベーションを維持することが難しくなります。

関連記事:社員のモチベーションを高める研修とは?目的や流れ、LMSを活用する方法を紹介

学習意欲の低下

「仕事で忙しくて学ぶ時間がない」「学ぶことが苦手」といった学習意欲の低下も、自律的キャリア形成を阻む要因です。

学習意欲がなければキャリアビジョンを実現するために必要なスキルや知識を身につけることができません。また、そもそも学ぶことが苦手である場合、学習を継続することが難しくなります。

行動力の欠如

考えすぎにより失敗を恐れてしまうなどの行動力の欠如も、自律的キャリア形成を阻む要因の1つとして挙げられます。

考えすぎて行動を起こせなければ、キャリアビジョンを実現することはできません。

また「失敗するのが怖い」という思考に慣れてしまうと、新しいことに挑戦する意欲が低下してしまいます。

課題発見力の欠如

課題発見力とは、現状を客観的に分析し問題点や改善点を見つける力です。課題発見力が欠如している人は、目の前の仕事や社会の変化を正しく捉えられず、キャリアビジョンを実現するために必要な行動を起こすことができません。

例えば、自分の仕事で課題を発見できなければその課題を解決するための学習や行動を起こすことができません。

また、周囲の変化に気づいていなければ、その変化に対応するためのスキルや知識を身につけることが難しくなります。

問題解決力の欠如

「問題に直面してもすぐに解決できない」「困ったときに助けを求められない」といった問題解決力の欠如も、自律的キャリア形成を阻む要因です。

問題を解決できなければ、キャリアビジョンを実現するために必要な障害を乗り越えることができません。また困ったときに助けを求められなければ、自律的にキャリア形成を進めることの難しさをより感じてしまいます。

コミュニケーション能力の欠如

コミュニケーション能力も自律的キャリア形成を実現するために欠かせない力であるといえます。

自分の考えや意見をうまく伝えられない等のコミュニケーション能力の欠如は、自律的キャリア形成を阻んでしまいます。

自分の考えや意見をうまく伝えることができなければ、キャリアビジョンを実現するために必要な周囲の協力を得ることができません。さらに、人とのつながりを築くのが苦手であれば、キャリアビジョンを実現するために必要な情報や機会を得ることがさらに難しくなってしまうでしょう。

自律的キャリア形成を促す企業の取り組み例

既に従業員の自律的キャリア形成を重視している企業では、さまざまな取り組みによるキャリア形成のサポートを行っています。

  • キャリア教育や研修を充実させる
  • キャリアカウンセリングを提供する
  • ジョブローテーションや異動の機会の提供
  • 社内公募制度の導入
  • テレワークや副業・兼業の推進

本章では上記に挙げた代表的な企業の取り組み例を解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

キャリア教育や研修を充実させる

自律的キャリア形成を実現するためには、まずは自分の強みや弱み、将来の目標を明確にする必要があります。

そのため企業はキャリア教育や研修を充実させることで、社員の自己認識を深め、キャリアビジョンを明確にするサポートを行っています。

例えば、自己分析やキャリアプランニングに関する研修、業界や職種に関する知識を身につけるための研修、マネジメントやリーダーシップに関する研修など、さまざまな研修を実施しています。

キャリアカウンセリングを提供する

キャリア教育や研修だけでは、自分のキャリアについて一人で悩んでしまう人もいるでしょう。そのような人のために、企業はキャリアカウンセリングを提供する取り組みを行っています。

キャリアカウンセラーは、社員の話をじっくりと聞き、一人ひとりに合ったキャリアプランを提案します。また、キャリアビジョンを実現するための具体的な行動計画の作成を支援することもあります。

ジョブローテーションや異動の機会の提供

異なる職種や部署を経験することで、新しいスキルや知識を身につけ、視野を広げることができます。そのため、企業はジョブローテーションや異動の機会を提供する取り組みを行っています。

ジョブローテーションは、一定期間、異なる職種や部署で働く制度です。異動は、ポジションや職種を変更する制度です。

ジョブローテーションや異動を通じて、社員はさまざまな経験を積み、自らの強みや弱みを把握し、新たなキャリアビジョンを描くことができます。

社内公募制度の導入

社内公募制度とは、社内の空きポジションを社員に公募する制度です。この制度を通じて、社員は自分の希望や能力に合わせて、キャリアアップやスキルアップを目指すことができます。

社内公募制度を導入することで、社員のモチベーションやエンゲージメントの向上、人材の流出防止につながる効果が期待できます。

テレワークや副業・兼業の推進

テレワークや副業・兼業は、従来の働き方とは異なる価値観やスキルを身につける機会となります。そのため、企業はテレワークや副業・兼業の推進を通じて、社員の自律的キャリア形成を促進する取り組みを行っています。

テレワークや副業・兼業を通じて、社員は自分のペースで働いたり、新たなスキルや経験を積んだりすることができます。

自律的キャリア形成を成功させるポイント

自律的キャリア形成が進まない理由や企業の取り組み例についてこれまで解説しました。

本章では、さらに自律的キャリア形成を推進する上で重要となる成功ポイントについて解説しています。

  • キャリアビジョンの明確化
  • 仕事への意味づけ
  • 主体的な学習と行動

上記、ポイントを把握して自律的キャリア形成の推進に役立てていただけたら幸いです。

キャリアビジョンの明確化

キャリアビジョンが明確になっていないと、主体的な学習や行動につながりにくくなります。

例えば、将来どのようなキャリアを歩みたいのかがわからない人は、何を学べばいいのか、何を目標に行動すればいいのかがわからなくなってしまうからです。

キャリアビジョンを明確にすることで自分の強みや弱み、価値観、興味関心などを理解することができます。また将来の社会や業界の動向を把握し、自分のキャリアがどのように変化していくのかを予測することもできます。

仕事への意味付け

仕事に意味を見出すことができれば、モチベーションやエンゲージメントが高まり、主体的な学習や行動につながります。

例えば、仕事に意味を見出している人は仕事に取り組む意欲が高まり、新しいことに挑戦する意欲も高まります。

仕事への意味付けを行うことで、目の前の仕事に価値や意義を見出し、仕事に対する前向きな姿勢を維持することができます。

仕事への意味付けを行うためには、以下の方法が有効です。

  • 自分の仕事が社会や人々にどのような貢献をしているのかを考える
  • 自分の仕事がどのように自分の成長につながるのかを考える
  • 仕事を通して達成したい目標を設定してみる

主体的な学習と行動

キャリアビジョンを明確にし仕事に意味を見出しても、それを実現するためには主体的に学習や行動する必要があります。

主体的な学習と行動とは、自分の目標を達成するために、自ら学び、行動することです。主体的に学習や行動することで、必要なスキルや知識を身につけ、キャリアビジョンを実現することができます。

例えば、自分の強みや弱みを把握し、必要なスキルや知識を身につけることで、キャリアビジョンの実現に近づくことができます。

主体的な学習や行動を継続するためには、計画性と継続性が大切です。また、失敗を恐れずにチャレンジすることも重要と言えます。

企業が「主体的な学習と行動」をサポートするには、学習環境の構築が必要です。場所や日時に縛られないeラーニングによる学習を効率的に運用できるLMS(eラーニングシステム)は、主体的な学習を促すために必須のツールとなります。

LMSについてはこちらの記事で詳しく解説しておりますので、合わせてご確認ください。

関連記事:LMSとはeラーニング学習を管理するシステムのこと

自律的キャリア形成促進のために学習環境を整えよう

自律的キャリア形成は、個人、企業、社会にとって、さまざまなメリットをもたらすものです。近年働き方が多様化し、テクノロジーの進化や社会の変化が加速する中、自律的キャリア形成はますます重要になってきています。

自律的キャリア形成を実現するためには、個人は自分の強みや弱み、価値観、興味関心などを理解し、将来どのようなキャリアを歩みたいのかを明確にすることから始めましょう。また、主体的に学習や行動を継続し、仕事に意味を見出すように心がけましょう。

企業は、社員のキャリア形成を支援するための制度や環境を整備することが重要です。キャリア教育・研修の充実や、キャリアカウンセリングの提供、ジョブローテーションや異動の機会の提供など、さまざまな取り組みを通じて、社員の自律的キャリア形成を促進しましょう。

キャリア教育における研修環境の構築や学習状況に寄り添ったコミュニケーションを実施する際はLMS(eラーニングシステム)の導入がおすすめです。

自律的キャリア形成を推進しようと考えている方はぜひLMSの導入も検討してみてください。

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監修者

三上 晃潤

三上 晃潤(株式会社ソフィア 事業開発部 リーダー)

人事部、広報部、経営企画部、情報システム部を中心に、eラーニングシステムを活用した課題解決の提案やLMS365の導入支援を行う。最大手コンビニチェーンや最大手商社等の窓口を担当し、年間25,000ライセンス以上の販売実績を持つ。

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